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チェーン店舗経営の落とし穴「異常値店舗」に惑わされない

チェーン店舗を診断していますと、このようなことがあります。
「なぜだか分からないが、非常に好調な店がある」
「この店だけは、近くに競合店舗ができても、びくともしないんですよ」

そのような店は、チェーンの中で旗艦店と呼ばれ、社員の精神的支柱にもなる大切な店です。
また、旗艦店以外にも、非常に調子のいい店というのがいくつかあるはずです。

多数のお店のデータを集めて「売上方程式」を立てますと、たいてい数店舗は、理論売上を上回る好成績を叩き出します。

この、理論売上を大きく上回る店の、上回る理由、これがなかなか分からないのです。
そういう店がひとつならず、数店舗あると、ますます理由が分からなくなります。
歴史が長く地域に根ざしているから?スタッフの実力がずばぬけている?この地域には同業他社があまりいない?
いろんな理由は考えられますが、どれもぴたっとこなかったりします。
そういう、原因不明だが好調な店というのが、どんなチェーンにも数店舗あったりするのです。

一方で、理論売上に届かない店もありますが、その場合は、なぜそうなるかの理由は比較的分かりやすいものです。
勝ちに不思議の勝ちはあるのですが、負けに不思議の負けは無いのです。(本来の意味とは違いますが、この言葉がぴったり当てはまります)

ここからが重要なのですが、チェーン店が出店意思決定をする際に、標準的な店の実力をもって出店可否を判断していたら、大きな失敗はないのです。
しかしながら、チェーン店の中には、「異常値店舗」を自分たちの実力だと錯覚して、意思決定を誤ってしまうことがあります。

異常値店舗を引き合いにだして、「当社の○○店の実績からみたら、きっとここも大丈夫でしょう」そういう判断をしてしまってはならないのです。それが大きな誤りとなって転落していったチェーンも見てきました。

負けに不思議の負けは無いのです。負けない経営をしていれば、そのうち大きく勝てる店に巡り合えます
成功する店づくりのルール化は、困難なことです。しかし、失敗のルール化は容易なことです。
異常値店舗を過信せずに、自社の本当の力というものを見定めた出店戦略構築が、儲けて大きくなるためにはとても重要だと思います。

山本 匡(ヤマモト タダシ)
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/ショッピングセンター経営・ディベロッパー経営 船井総研における店舗開発・物件開発の第一人者。大型ショッピングセンター開発を中心とした、店舗・物件開発を多数手がける。ビジネスモデル構築を得意としており、開発業務を支援するのではなく、成功する事業構築を支援することを信条としている。 実務面では、マーケティング調査から立地選定、建築・内装計画、レイアウト、運営計画、コストコントロール等、SC開発の実務に精通。地元主導SCにおける多くの経験をもとに、タウンマネージャーとして、地方自治体や商工会・会議所、TMOにまちづくり事業への助言実績も多数。専門店の店舗開発・リニューアルも手掛けており、店舗だけではなく商品開発でも成功事例多数。