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コンビニ業界の戦略からみえる次のビジネスとは?【1】

◆毎月成長を続けているコンビニ業界
平成28年7月の商業動態統計速報を見ると、商業販売額は36兆8300億円、前年同月比▲5.8%の減少で、卸売業は24兆8280億円、同▲8.2%の減少、小売業は12兆30億円、同▲0.2%の減少となりました。

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小売業販売額・前年同月比増減率の推移を見ると、緩やかなダウントレンドになっていますが、実はコンビニエンスストアは毎月成長を続けています。6月度商業統計確報では、コンビニエンスストアの6月の商品販売額及びサービス売上高は、9436億円、前年同月比3.8%の増加になっていますが、時系列データとして提示されている「販売額・前年同月比増減率の推移」を見ると、ほぼ前年をクリアしつづけていることがわかります。

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◆加速するドミナントエリア争奪戦
コンビニエンスストア業界最新の話題は、業界第3位のファミリーマートと、第4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス(GHD)が、2016年9月1日に経営統合し、持ち株会社「ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)」が発足したことでしょう。同社のコンビニエンスストアの店舗数は、単純合算で1万8123店となり、セブン‐イレブン・ジャパンに次ぐ第2位になったそうです。

これに伴い、ローソン・ポプラを含めた大手のドミナントエリア(小売業がチェーン展開をする場合に、集中して多店舗展開を行う対象となる地域)争奪戦がさらに加速していくものと思われます。ドミナント(dominant)とは、「支配的な」「優勢な」「優位に立つ」という意味を持つ言葉で、地域を特定し、その特定地域内に集中した店舗展開を行うことで経営効率を高める一方で、地域内でのシェアを拡大し、他小売業の優位に立つことを狙う戦略をドミナント戦略と言います。

ドミナント戦略のメリットには以下のようなものがあげられます。
・店舗網が集中していることによるコスト効率(物流費、販促費等)メリット
・集中出店による認知度、知名度向上メリット
・エリア特性を読み取り、地元顧客の細かい要求に対する対応力向上メリット
・競合の出店意欲を減退させ、エリア支配力が高まるメリット

日本国内小売全体市場が低迷・縮小していく中、ある程度淘汰(とうた)が進んだ業界の上位者同士の戦いは、傘下にいる納品ベンダーのみならず設備事業者などの関連事業者までを巻き込んでさらに拡大していくことになります。

中野 靖織
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/2世育成のための経営戦略ノウハウ・事業承継
戦略の立案から展開、定着まで、経営全般にわたり幅広いコンサルティングフィールドを持つ。主にコンシューマー向け企業の現場における具体的な活性化業務に従事し、メーカーの営業戦略立案、展開サポートに多くの成功事例をもっている。 JRCA登録QMS審査員補。