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オムニチャネルではモノの流れと作業をよりシンプルに

インターネットショッピングの発展系とも捉えられるオムニチャネルには競合他社を圧倒し顧客を抱え込みファン化する無限の可能性を持っていることから、まるで利益獲得の魔法の杖のように捉えられるケースも見受けられますが「テレビで見てネットで注文、店舗で受け取り」など、複数の販売チャネルや商品配送方法、受け取り方法が存在するというビジネスをスタートさせるということは関わる社内の部署、外部の企業も多くなる上、時間との戦いで商品をお届けしないといけないため、各作業段階におけるコストをより正確に把握する仕組みを作っていく必要があります。

だからこそ作業自体はよりシンプルに再設計し、ミスやコスト高につながらないようにしなければなりません。特に、確実に利益を獲得するためには人件費コストを正確に把握することが重要になります。それは1商品当たり、1個口当たりの人件費を把握しコントロールしていく技術が必要だということです。飲食業における利益管理においては従前からよく利用される管理数値の一つにFL(フードレイバー)コストがあります。

売上に対する食材の原価のみをおさえ、粗利を考えるのではなく、その料理メニューを調理する人件費まで加味して、1商品の中で原価・製造人件費以外でどれだけ残っているかを確認しチェックするための管理指標です。利益を残すためにはメニュー商品の粗利以上に商品原価と人件費を使ってはいけないよという話なのです。

わかりやすく説明すると1000円のメニューで食材原価350円で、粗利益率35%で350円の粗利高が欲しければレイバーコストはMAXにかけても300円までとなります。現在、スタッフの人件費が急騰中ですが、アルバイトクラスの時給が1200円の場合、それは調理に15分しか時間をかけてはいけないということを意味します。正社員クラスで時給2400円の場合なら、調理には7.5分しかかけてはいけないという理屈になります。同様にネット通販を含むオムニチャネルの場合も各種コスト、人件費を把握し、作業は分単位でこなさなければならないのです。

岡 聡
株式会社船井総合研究所 執行役員 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/流通業(メーカー・卸・小売)向け
入社以来、アパレルメーカーでの企画・製造・小売の総合的な知識に船井流マーケティングをドッキングさせ、ドラッグストア、ホームセンター、商業施設・商店街、食品スーパーなどの小売業の活性化、メーカー戦略、ブランド開発、商品開発、チャネル開発、新業態開発、営業部隊活性化、本社戦略・営業システム開発、マーケティング教育などをトータルに企画・コーディネートし、企業の経営企画をサポートしています。(経済産業大臣登録 中小企業診断士。日本商工会議所・全国商工会連合会 1級販売士。)