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ビッグデータ分析って必要なのか?

『客数が少なければ客単価を。客数が多ければ客数を。データによって方向性は変わります』

ある小売業で実績を上げ続けている優秀店長の言葉である。販売員だった頃、個人実績が上がらない現状に悩んでいた時、ふと目にしたレジ通過客の数を見て、感覚的にそのお店は来店客数が多いと感じたようである。そこで接客時間をコンパクトにし、回転率を上げていくことで目標を達成した。これはデータの重要性を示す良い事例である。

『同じお客様が、どこで購入しているのか?どの場所と繋がっているかというデータをベースに、そのお店をどの程度フェイスを同じにしておくか、などを考えるためのデータとなっている。』これは非常にレベルの高いデータ分析をしているアパレル企業の言葉である。顧客の購買データを分析し、行動範囲と店舗での親和性を考えている。

データと一口に言っても非常に多くの項目が存在する。月坪売上、昨年対比伸び率、レジ通過客数、フィット率、来店頻度、EC購入率など。これらのデータは今や簡単に収集でき、それをあらゆる角度から分析できるツールも安価で販売されている。ビッグデータと呼ばれる時代に入り、データ分析の重要性はますます高くなっている。あなたの会社でもデータを上手に活用しているだろうか?

しかしデータ分析は、戦略構築や検証のための要素に過ぎない。大量のデータがあり、あらゆる分析を実施できたとしても、その分析結果が業績アップに活かせなければ意味が無い。分析することが目的化しないように注意する必要がある。それではどうするのか?データ分析を始める前に、業績アップの方程式を整理が先決になる。例えば単純に“客数”と“客単価”が業績アップのキーだとする。そこで必要になるデータ分析は何だろうか?さらに、“年間10万円以上購入する顧客数”を増やすことが業績アップのキーだとしたら、どんなデータ分析が必要になるだろうか?

ビッグデータという言葉に惑わされて、ツールの導入から考えてしまう企業がいる。その結果、不必要なデータ分析ツールの導入を決定してしまう企業が後を経たない。ツールの選定よりも、まずは業績アップのための方程式を整理することである。その上で、ツールを導入した方が業務効率が上がると判断した場合は、その導入を進めるかの検討をする必要がある。仮に、客数と客単価がキーになるのであれば、そこには複雑なデータ分析ツールは不要かもしれない。

長島 淳治
株式会社船井総合研究所 チーフ経営コンサルタント
入社以来、OA機器業界やIT業界を中心としたマーケティングやセールスに関するコンサルティングで多くの実績を上げる。 近年は、セミナーを活用した「セミナーマーケティング」を得意としており、反響率・成約率の高いセミナーづくりにおいて多くの実績を挙げる。