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コンフォートはトレンドなのか?

私のお付き合い先(主に服飾雑貨)で、『コンフォートはトレンドなのか?』というテーマーがよく話題になっています。

バッグ業界、特にメンズの仕事用バッグでは3WAY(【1】手提げ機能 【2】肩掛け機能 【3】背負い機能)が基本になっています。東急ハンズのバッグ売場では、3WAYの機能を満たさないと、店舗に陳列できない状況です。従来まで、ビジネスシーンにおけるリュックは毛嫌いされていました。理由は簡単です。衣服に皺がつくからです。

しかし昨今のライフスタイルの変化、自転車移動とビジネスシーンでの服装。この二つが理由にあります。私は特に後者に注目しています。最近のジャケットのメインはウールのものから高機能化繊へ移行し、より皺がつきにくく、家庭で選択できる仕様となっています。それに加えて、ジャケットさえ着用しない装いも増えてきました。
このジャケットに対する変化は一過性のものでしょうか?私は、この流れは男性諸氏がネクタイを捨てた夏を発端に始まった大きな流れだと感じています。

シューズ業界でも同じような流れがあります。淑女たるものはヒール付パンプスが当たり前でした。しかし前回のコラムでも注目しました「ローヒールシューズ」、最近は「ぺたんこ靴」と呼ばれているジャンルが完全に市民権を得ました。従来までは「ぺたんこ靴」はカジュアル商品として認識されていましたが、最近ではポンテッドトゥ(つま先がとがっているデザイン)のようなエレガントなデザインの「ぺたんこ靴」も市場に出回っています。
このぺたんこの流れは、今年はスニーカーへと移行し、主要スニーカーメーカーの販売額は平年の2倍までになっています。スニーカーの今年のような好調さは一過性のものかもしれませんが、それでも以前よりも販売額のベースは上がると思われます。

「リュック機能」にしろ、「ペタンコ靴」にしろ、バッグ&シューズ業界ではコンフォート要素が強い商品です。コンフォートは快適と和訳されますが、極端に言うと「楽」なのです。日常生活でも「楽」と言うものを覚える、もう二度と元には戻れないものです。(余談ですが、筆者もスマートフォンなしでは生活ができなくなっています。)
ファッションの世界では、「楽」という切り口は、従来まではありませんでした。しかし、今後は「楽」という切り口で、市場と自社・競合をプロットしなおし、あるべき戦略を選択しなおす時がきたのです。

どの業界でも、従来までの切り口ではなく、他の切り口を探すことは戦略策定において、今後もっと注目されていくはずです。