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リアル化に勝機有り

最近はネットの普及やLINE、フェースブックといった様々な情報伝達手段が進み、情報化が進んでいることは言うまでもありません。従来では考えられないほど、簡単に貴重な情報を簡単に手に取ることが出来るようになりました。情報化が進むにつれて、ますます情報への価値が薄まっている印象も否めません。
一方で、メーカーの直売店、ショールーム開発、実演販売、工場公開展といったリアルなサービスが評価される傾向が見られます。

実は、最近の業績が好調な食品メーカーの戦略を見ても、その傾向を垣間見ることができます。
多くの食品メーカーが凌ぎを削る市場は、市場のライフサイクルで捉えると、展開期から衰退期に突入しています。その中でも、特化した商品カテゴリーを持ち、特定のチャネルで高いシェア率を誇る企業が取り組んでいる事例の一つに「直販チャネルへの深耕」が見られます。

10年ほど前の時代であれば、成長市場といわれた通販やネット市場への参入というケースが主流でしたが、近年では、積極的に直販、特に直売店チャネルに参入しています。直売店開発という戦略は、特に真新しい取り組みではありません。
注視すべきは、従来の法人向けに商品やサービスを提供するだけで良かったメーカーが、直接、一般消費者に対して、商品へのこだわり、食べ方を発信することに軸をおいている点にあります。

単に、メーカーがモノを提供することだけに留まらず、メーカー自体も直接消費者に対して、商品の食べ方、生産への想いを、発信することがカギになる時代になったと感じられます。従来の市場の拡大を容易に期待することが難しい中、メーカー自体が広告媒体に依存するだけでなく、直接、最終購入者に対して、伝えたり、感じて貰う為の販売戦略が、必要な時期に来ていることの現れなのではないでしょうか。

少なくても、ニッチな市場や特定の販売チャネルにおいて、トップシェアを狙う為には必須戦略の一つになりつつあるのかも知れません。情報化が進むにつれて、WEBやマスコミから簡単に手に取ることが情報の価値は薄れて、「その場」、「その瞬間」で体感できる「リアル」に対する価値が、ますます高まっていると実感しています。