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グノシーに学べ!ベンチャー企業の成長戦略のセオリー

グノシーをご存知でしょうか。

4月からマスプロモーションを本格化させたことで、認知度が上がってきている同サービスですが、
今回はその「グノシー流・成長戦略」について言及してみたいと思います。

グノシーはニュースリーダーアプリケーションの1つで、ユーザーの興味に合った最新ニュースを選定して
勝手にスマートフォンに通知してくれるサービスです。
グノシー社が独自に開発したアルゴリズムによって、
ユーザーの趣味や嗜好性に合致したニュースをピックアップしてくれるという驚きの機能を備えた話題のアプリです。

このグノシー、KDDI社が2014年3月14日に、推定12億円規模もの大型出資をしたことでも大きな話題になりました。
グノシーはこの資金のほとんどをマスプロモーション(主にTVCMと交通広告)に投下しました。
その効果もあってか、アプリのダウンロード数は200万を超え、今もなお増え続けています。

この「TVCM」と「200万人突破」という2つのキーワードが意味することは何でしょうか??

私は「キャズムを超えることができたベンチャー企業の類まれな成長ストーリー」だと感じています。
キャズム理論について説明しましょう。

キャズム理論とはジェフリー・A・ムーア氏が提唱した、製品・サービスを浸透させていく際に見られる一般的な現象のことです。

イノベーター理論では、
イノベーター:2.5%(イメージ:ハイテクオタク)
アーリーアダプター:13.5%(イメージ:ビジョン先行)
アーリーマジョリティ:34%(イメージ:価格・品質重視)
レイトマジョリティ:34%(イメージ:みんなに習え)
ラガード:16%(イメージ:ハイテク嫌い)

対象セグメントをこのような区分で分けています。
これを、キャズム理論では、このアーリーアダプターとアーリーマジョリティの間には深い溝=キャズムがあると指摘しています。

つまり、キャズムを超えられない大多数の製品・サービスは、市場に浸透せず、
すぐに代替品や新製品に取って代われてしまい、姿を消していくことを意味します。

では、グノシーはいかにして、このキャズムを超えにかかっているかを整理しましょう。

(1)初心者を基準としたリデザインの実施
アーリーマジョリティを攻略するために必要なのは、真新しさや最先端技術でもありません。
品質や価格、使いやすさです。
グノシーは、これまで先駆者達に焦点を合わせてサービス開発をしていましたが、
より大きな母数を見込めるマスターゲットに焦点を合わせるべく、
「名称変更(Gunosyからグノシーへ)」、「UI変更」などを次々に実施していきました。
これは、より母数の大きいマジョリティ層を攻略するという明確な目標があったからでしょう。

(2)TVCMを活用したマスプロモーション
キャズムを超え、マジョリティを攻略するためにはまずサービスの認知度自体を向上させる必要があります。
イノベーターなどは自分達で勝手に真新しいサービスを探して使ってくれますが、マジョリティはそうはいきません。
やはりまだまだ情報はTVなどを中心としたマス4媒体に偏っている印象があります。
そのため、巨額の資金をTVCMに注ぎ込んだと思われます。

(3)auスマートフォン端末に標準装備
一定以上の認知が進み、マジョリティ層にまで普及してくれば、
あとは「みんな当たり前に使っている状態」を意図的につくり出すことで、残った層も開拓することができます。
auスマートフォン端末に最初からインストールされている状態を確立することで、さらに普及していくことになります。

グノシーが戦うニュースアプリケーション市場には、スマートニュースなど、何社か競合がいます。
しかし、この調子で「ニュースアプリと言えばグノシー」という状態を確立することができれば、1人勝ち(=トップシェア)の達成が見えてきます。

さて、ここまでご覧になれば明らかですが、グノシーのこのような戦い方はベンチャー企業1社だけでは決してできません。
KDDI社という大企業との提携があったからこそ成せる業です。
ベンチャー企業がキャズムを超え、いかにマジョリティにまでサービスを普及させていくのか、
その成功法則・セオリーをとくと見せつけられた感じがします。

おそらく今後も、「ベンチャー企業×大企業」の組み合わせによるサービスローンチ・プロモーションのトレンドは続いていくことでしょう。
改めて、今後のグノシーの行方に注目していきたいと思います。