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『思い込みではない本当の自社の“強み”を知る!』~顧客は何を評価しているのか?

「あなたの会社の“強み”は何でしょうか?」

このように問い掛けられたとき、トップ、幹部クラス、そして現場を任されている従業員が、
明確に同じ返答をするような状態であれば、その会社は強い会社だと言えるのかも知れない。

ここで、あえて「~かも知れない」という表現をしているのは、それが“思い込み”でなければ、という前提条件があるからだ。

もう十数年以上前の話だが、当時あるTV番組で、セブンイレブンの鈴木敏史氏とマクドナルドの藤田田氏が対談されていた。

コンビニエンスストア業界各社が注力していたお弁当・惣菜といった商品群は、
外食産業をも脅かすような存在にもなってきており、
まさにその視点において、それぞれの業界のリーディングカンパニーを率いる、
2人のトップの見解を語ってもらうという主旨だったと記憶している。

その対談で、藤田氏が最後のまとめとして主張していたのが、「マクドナルドには笑顔があるから負けませんよ」という話だった。

マクドナルドの「スマイル0円」は、接客レベルの高い店舗のみに許されているメニューだという話もあるように、
接客応対に関しては注力しているという自負もあっただろうし、
コンビニエンスストアの接客レベルは、消費者目線でみても決して高いとは言えないという状況だった。

しかしながら、その後のマクドナルドの赤字転落~V字回復を果たすプロセスをみると、
マクドナルドが自社の“強み”として認識すべきことは「スピード」だったようだ。

ファストフードビジネスなのだから、そんなことは当たり前だという見方もあるが、
注文から「1分で商品を提供」するのと「2分で商品を提供」するのとでは大きな違いになる。

確かに、お客さまからは、「安い方が良い」、「新商品を出して欲しい」、「笑顔で感じの良い接客をして欲しい」といった声が上がってくるだろう。

とは言いながら、そのお客さまも、ランチの時間帯に「レジ待ちの長い行列」を見れば、あっさりと違う選択肢を探す行動に出るはずだ。

「1分のレジ」であれば、1時間で60組のお客さまに対応できるが、「2分のレジ」はその半分の30組しか対応できないということになり、この差はとてつもなく大きい。

つまり、「オーダーから1分で商品を提供する」ことこそが、マクドナルドの認識すべき“強み”であり、
実はお客さまも、本質的にはそれを評価しているわけだ。

もちろん、スタッフの笑顔は、無いよりもあった方が良いのは間違いないが、
それは本来の“強み”が発揮できているという大前提があってこそのものである。

「あなたの会社の本当の“強み”は何でしょうか?」

思い込みレベルではない、本質部分を的確に捉えることにチャレンジしてもらいたい。

川原 慎也
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/攻めるPDCAマネジメント・顧客満足度アップ
外資系自動車メーカーにて営業、マーケティングなどを経験したのち、1998年船井総合研究所に入社。年商1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業態を問わず幅広くコンサルティングを行っている。 PDCAを切り口に現場の行動に変化をもたらし、企業を新たな成長のステージへと導くコンサルティングが近年高い評価を獲得。