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コンビニエンスストアの成長と小売業の変遷[マーケティング戦略・営業戦略]

日本にコンビニエンスストアが上陸して既に約30年経過しました。この30年間で日本のコンビニエンスストア業界を取り巻く環境も大きく変化しました。「開いてて良かった」というのが、差別化要因だったコンビニエンスストアも今では、食品スーパーさんも24H営業、365日営業をしている時代です。

これから求められていくコンビニエンスストアの機能は、「欲しいものが揃っている私のお店」になっていくと思われます。最近の新店舗は店舗面積が大きくなってきています。

1970年~1985年 30坪 商店街の酒屋さんの業態変更中心
1985年~1995年 35坪 車で来店する駐車場付き店舗中心
1995年~2004年 40坪 駐車場10台以上
                (女性ドライバーでも安心して車庫入れ)
2005年~      45坪 イートイン設備、生鮮品取扱等

時代の変化と共に店舗面積、お店の機能は変化し続けています。
店舗面積が巨大化していくことと比例して1店舗当りの売上が上がれば良いのですが、残念ながら、既存店舗の売上前年比はここ3年間連続して前年割れの状況です。売上が上がらないということは、お客様が今のお店に満足していないという証拠です。競合(長時間営業のスーパー等)の影響も間違いなくありますが、既存店舗の認識としては、「継続して売上前年割れで当たり前」という状況になっています。
この原因は、お客様の求めている機能とお店が提供できている機能に格差が生じている為と思われます。売上が悪くなり、店舗経営者の方がご相談に来られますが、ほぼ100%の方が売上悪化の原因を
◆ 競合店の影響
◆ 商品が悪い              と挙げられます。

確かに、立地(商圏)と商品の問題は大きいと思いますが、一体この方のお店の状況はどうなっているのでしょう?お店にお邪魔すると原因は間違いなく店内にあると断定できます。清掃状況、接客態度、品揃え、売場、陳列技術‥お店の経営努力を最大限行い、今現在のお客様満足度を向上させれば、売上が下がることはありません。現実、私がお手伝いしている小チェーンの店舗でも大手チェーンの2店舗を閉店に追い込んだ実績もあります。

今来店していただいているお客様に「欲しいものが揃っている私のお店」と認識してもらえるように営業努力を行えば、これからますます競争は厳しくなるでしょうが、売上が大きく悪化することはありません。辛抱強く営業努力を継続することで、回りの競合店が競争に敗れて撤退していきます。
当たり前のことですが、お客様を大事に商売に励んでください。
これからの時代のコンビニエンスストア経営には、【商魂】が求められていると思います。

今現在、売上が下がってお困りの方がいらっしゃいましたら、原点に立ち戻ってください。自分のお店をお客様となって再確認してみてください。「自分がお客さんだったら、この店で商品を買うだろうか?」
きっと問題点が見えてくると思います。
まずは初心に戻り、お客様の視点で店を見て、反省する点は反省し、キチンと問題点を改善しましょう。
そうすることで、お客様の支持が戻ってきます(ストアロイヤリティ)このストアロイヤリティの向上こそが、これからの店舗経営のキモになってきます。
(この記事は2008年4月26日に初掲載されたものです。)