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中小ソフトウェアハウスに見られる課題点と強化方向性(1)[マーケティング戦略・営業戦略]

最近は中小のソフトウェアハウス様とお付き合いさせて頂く機会が増えましたが、このようなお客様からよくご相談を頂く内容として、自社パッケージ製品の拡販に関するものが多くあります。

製品はあるものの販売チャネル・体制がきちんと整備・構築できずに困っているという類のものです。
このような中小ソフトウェアハウス様には、以下のような特徴があります。

 (1)技術者出身のトップが多い
 (2)トップの得意分野である技術で製品を開発
 (3)自社に営業部隊がない

自分(トップ)の得意分野である技術とビジネスの世界で何かをやり遂げたいという思いから製品を開発したもののが、営業的感覚や経験がそれほど強くないため、販売先に困っているというケースです。

このようなトップの方に共通する傾向として、事前の市場把握やマーケットの視点が弱く、プロダクト・アウト的に製品を開発されていることがあげられます。
製品開発時のトップの方の考えとしては、ある程度の規模が見込める市場であれば、自社製品のシェアが低くとも、それなりの売上が見込めるのではないかという見通しに立たれていたのではないでしょうか。「優れた製品さえ作れば売れるはずだ」という、かつての日本的な製造業の考え方に近いものがあります。

しかし、当然のことですが、大きな市場があるところには、プレーヤーも多く参入し、競争が激化する可能性は高まります。ソフトウェアの機能は模倣性が高いので、仮に製品機能面での優位性は構築できないという前提に立ちますと、販売力のない中小のソフトウェアハウスは、自社製品の優位性を価格に求めることになります。

しかし、ブランド力の低さから低価格=低品質の印象をユーザーに持たれてしまい、結果的に商品が売れないという悪循環に陥っているように思います。つまり、事前の市場把握の弱さが結果的に売上の伸び悩みにつながっているという訳です。

IT業界は、大手ITベンダーが案件を受注、下請けに業務を委託するという多重化構造が業界特性としてあります。これまでは市場全体が成長傾向にあった為、このような構造が機能してきた訳ですが、今後は世界的な景気低迷による市場規模の縮小などにより、業界構造自体が大きく変化していくことと思われます。

このような外部環境下にあって、従来の主要な受注チャネルであった大手ITベンダーからの案件も当然のごとく、縮小していくことと思われる為、これからの中小ソフトウェアハウスは大手ITベンダーに依存しない受注チャネルの構築が求められます。
中小ソフトウェアハウス様においては、マーケティングの重要性・必要性を認識し、狙うべき市場ターゲットを明確にして、製品を投入していくという取組が必要な時期にきていると思います。

プロダクトアウト的発想でパッケージを開発された中小のソフトウェアハウス様においては、ビジネスの基本に立ち戻り、市場のニーズ把握・ターゲットの選定、競合比較における自社の優位性などをもう一度、把握されてみては如何でしょうか。
(この記事は2009年4月15日に初掲載されたものです。)