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差別的優位性を実現する“セミナー営業”のススメ[マーケティング戦略・営業戦略]

皆様の会社では、セミナー営業を実施したことがありますでしょうか?

他社との差別化を図るために有効であることから、近年セミナー営業を実施する企業が増えていますが、その本質やポイントを理解しない限り、単なるイベントで終わってしまいます。

ご存知の方も多いと思いますが、セミナー営業とはターゲット顧客向けのセミナーを開催し、営業マンなどが講師として講演しその後営業を行う“集客手段”であり“営業手段”といえます。
セミナー営業の特徴は、自社の商品の売り込みではなく、顧客業界別の「問題解決の方法」を提案する公開プレゼンテーションの場をつくる、ということでしょう。ターゲット顧客にセミナーの時間をかけて、じっくりと営業をすることが出来るため、特に高価格帯の商品やサービスを提供する業種に適していると言われます。

いま、セミナー営業が増えてきているのは、その有用性の高まりを多くの企業が感じているからでしょう。

周知の事実として、我が国では様々な市場において成長期から成熟期への移行が進んでいます。成熟期のマーケットにおいては、商品やサービスそのものの差別化が非常に困難になっていきます。一方で競合間の競争は激化していき、これまでと同じビジネスモデルを踏襲するだけでは業界全体が縮小してしまう傾向にあります。

他方、需要側の変化を見てみると、インターネットの普及によりお客様が目にする情報は膨大な量となり、通常のチラシや広告の効果が年々低下しています。

このような厳しい市場環境の中で勝ち抜く為には「付加価値を高め他社との差別的優位性をいかに図れるか?」という課題に対して自社独自の答えを持っておく必要があります。その答えの1つになり得るものが「セミナー営業」なのです。
セミナー営業には以下のような効果が挙げられます。

【1】講師・アドバイザーのポジションを獲得
営業マンとお客様の関係は良くて対等、お客様のほうが高いポジションの場合が通常です。しかし、セミナーで講演をすることで、講師・アドバイザーというお客様より上のポジションを獲得することが可能となり、商品やサービスに「信用・信頼」という付加価値が加わります。

【2】会社のブランドロイヤリティが向上する
セミナーでは、お客様の課題解決に対して自社の商品やサービスを提案・提供する立場として講演をすることになります。そうすることで「御用聞き」の会社から、「よき相談相手」としてブランドを確立することが出来ます。

このようなことから、大手のみならず中小企業でもセミナー営業を実施する企業が増えてきています。実際、私のところにも多くのDMが届いています。しかし、そのセミナーが業績に結びついている企業は少ないのではないでしょうか。
セミナー営業に関わらず、失敗した原因のほとんどは“企画・準備フェーズ”にありますので、ここでは“企画・準備フェーズ”におけるポイントをいくつかご紹介します。

【1】3ヶ月前から準備を開始する
⇒セミナーの日程が決定したら、その3ヶ月前から準備を開始します。若干早い印象を受ける方もいらっしゃると思いますが、集客の期間やDM作成期間を考え、セミナー開催日から逆算すると3ヶ月くらいの時間が必要となります。

【2】商品を明確にする(絞り込む)
⇒「時間と経費をかけてせっかくセミナーをするのだから、あれもこれもお客様に勧められるようなセミナーにしたい」そう考えるのも無理ありませんが、商品が複数で、明確でないセミナーは成功しません。セミナーの焦点がぼやけてしまい、集客すら難しくなってしまいます。

【3】顧客視点のテーマ設定
⇒既述のようにセミナー営業は“問題解決の方法を提案する公開プレゼンテーションの場”であることから、テーマの設定には「顧客の視点」が不可欠です。頭では理解している企業がほとんどだと思いますが、それでも顧客視点のテーマ設定を徹底できている企業が少ないのが現状です。自社のセミナーテーマが本当に顧客視点になっているのか、今一度確認してください。

このような点に気をつけて、セミナー営業を業績に結びつけていただければ幸いです。