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URO構築方法―顧客のニーズを掘り起こす[マーケティング戦略・営業戦略]

こんにちは、船井総合研究所の小林昇太郎です。

前回に引き続き「URO:Unrefusable Offer(顧客が断れない提案)」構築を自社においてどう進めていくのかをお伝えしていきます。

顕在化した顧客ニーズ、すなわち日頃から皆さんの耳に聞こえてくる明確な顧客のニーズや要望がある場合は、前回申し上げたように、1~3のステップを用い、これまで多くの企業で行なわれてきているような部分最適な取組みではなく、例えば部門、部署横断的に全体最適の視点からの取組みによる、成果を阻害するボトルネックの発見、そしてそのボトルネックの徹底的活用と、その
ボトルネックへの他の社内リソースの従属という一連のシステムを自社内に築き上げ、顧客のニーズに全社一丸となって応えていくことで、既存のマーケットにおける同業他社との差別化を図ることができるようになります。自社の営業の成果、工場・開発部隊の生産性等は、自社の抱えるボトルネックの能力以上にスループット(システムが販売を通じてキャッシュを生み出す速さ)を上げることができませんが、この非常にシンプルな理論に反して、現在でも部分最適な取組みに邁進している企業が多いことも事実です。
これに関する事例は、弊社で作成しました『URO「顧客が断れない提案」』のご案内にも掲載しており、既にご覧になられた方もおられると思います。

しかし、上記説明のように顧客のニーズやそのために取組むべき課題が明確でない企業、また顕在化したニーズだけでは大きな成果を上げることが難しく、現在のやり方においては競合他社と差別化できる資源もないといった状況においては、ステップ4「顧客の潜在的なニーズを発掘することによる、新たなニーズの発掘と新規顧客の開拓」に向けた取り組みが必要となってきます。

例えば供給が需要を上回っている状態があり、ステップ2、ステップ3により、「顧客が以前から抱えているニーズを満足させる」だけでは、これ以上の成果を上げることができない、若しくはできなくなった場合、既存の顧客への新たなアプローチや、顧客そのものの数を増やしていく必要があります。これまで気付かなかった「顧客の隠れたニーズを掘り起こす」ことによる「UROの構築」と、市場において「より多くの顧客を獲得するための市場セグメント」を併せて実施していくことが必要となっていくのです。

顧客の隠れたニーズを掘り起こすためには、自社の顧客が抱える問題で、これまで自社、競合他社ともに、手の付けられていない問題を新たに発見していくことも有効な手段ですが、これら一連の取組みを実施していくにあたり、最初に述べた、自社内における部分最適でない全体最適な取組みができる仕組みが必要になることは言うまでもありません。
また、潜在的なニーズからのURO構築には、これまでの自社内に埋もれている隠れたナレッジ(社員が個人ベースで抱えている情報等)の掘り起こしや顧客へのマーケティングリサーチといった取組みが必要となってきますが、ここでもう一つ重要なことは、それら収集した情報から、URO構築に関わるメンバー各人がどれだけ創造性を駆使しながら新たなUROにつながるアイディアを創出できるかということです。しかし多くの企業では、こういったアイディアを生み出すための創造性が活用されていないのも事実です。
例えば、経営戦略、事業戦略構築といった際に、フレームワーク(3C、5Forces、7S 等)により、もれなくだぶりなくの情報の整理はできるのですが、そこから先、そういった情報を生かしながらのアイディアを出す段階において「思考停止」に陥り、そこから先の、何が自社を優位なポジションに置くことにつながるのかといったところまで至らないといったケースもよく見受けられます。
マーケティングリサーチから、UROを構築していくプロセスにおいても同様で、単に情報の整理に終始してしまうケースが多く見受けられますので、取組む際にはスキルの高いファシリテーターを置くなど工夫が必要です。また、新規の顧客を見つけていく必要がある場合(既存の顧客だけでは十分な成果が見込まれない場合)は、UROを作るだけでは、営業としての成果を出し続けること、また企業として永続的に成果を出し続けるには不十分です。限られたリソースの中で、製品、サービスをどの市場のどの顧客層へ、どのような手段によって販売していくことが最も効果的であるかをしっかり見極めていくことが必要となっていきますが、ここのフェーズについては、自社分析、既存のユーザー分析を含め、新たな顧客層の選択、競合他社分析、チャネル分析と非常に広範囲に渡る専門的なリサーチ等が必要となるため、自社単独ではなかなか十分なリサーチ、分析等の活動を行なっていくことが難しいのが現状ではないでしょうか。
この部分に関しては、コンサルティング会社を活用するのも一つの有効な手段になり得るでしょう。

皆様の会社におかれましても、自社の営業成果を伸ばしていくための取組みを今一度、見直されては如何でしょうか。自社に継続的改善のカルチャーを根付かせながら、URO(顧客の断れない提案)を構築していく手法にご興味、ご関心のある方は、実際の進め方に関する資料(事例含む)を差し上げておりますので、お気軽にご連絡ください。(sho_kobayashi@funaisoken.co.jp)