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提案営業を具体的に実践するための4つのPhase(3)[マーケティング戦略・営業戦略]

前回は、「Phase1:営業先のターゲット選定」は営業前の準備フェーズであり、効率的な営業活動を実践していくために顧客データベースを構築し、「商品面」と「企業特性」の2つの面から絞り込みを行い、ターゲットを選定していくことが重要である、といった内容をお伝えしたかと思います。

今回は、準備フェーズ後の実践フェーズである「Phase2:攻略シナリオ立案」と「Phase3:提案活動」の取り組みとそのポイントを解説していきます。

「Phase2:攻略シナリオ」とは、ターゲット選定と同様に効率的かつ効果的な営業活動を行うために必要になるわけですが、事前準備としてどのような情報を収集するかということと、いつどのようなタイミングで訪問し、訪問時にはどのようなことを行えば受注に結びつきやすいかという仮説を、より具体化することがここでは重要になります。

例えば、お客さまを訪問する際には、何らかの目的があるはずですが、その目的が漠然としていたり、計画性がないものであれば当然営業効率は落ちるはずです。事前に「このお客さまは、状況から判断して、このようなニーズがあるはずだ」というような当たりをつけておき、それに集中して情報収集する方が、目的を持たずに訪問したときよりも相手のニーズを早く聴きだせることは言うまでもありません。

このように、事前に当たりをつけておくことが仮説構築ということができますが、攻略シナリオを検討する段階で、複数の仮説を用意しておくことがポイントになります。

例えば、「ターゲット企業の業績が伸びているので、営業拠点拡大の可能性があり、それに伴い対象商品の需要が発生するはずだ」とか、「他社には付いていない機能をアピールすれば対象商品の使用者は興味を示してくれるはずだ」とか、「コストダウンができるような対象商品の提案をすれば、購買担当者を説得できるはずだ」というように、提案の切り口を複数用意して訪問することが重要となるのです。

事前に立案した仮説を提示することにより、お客さまの方から、より具体的なニーズを提示してくれることもしばしばありますので、より早くニーズを掴むことが可能となるという効果も期待できます。

このように、攻略シナリオを立案することで、営業活動に無駄がなくなり、短時間で効率的に営業ができ、今後の活動内容のレベルアップにもつながるというメリットがあるので、是非実践していただきたいと思います。

次に、「Phase3:提案活動」についてですが、提案活動フェーズは「情報収集(ニーズ把握)」と「ソリューション提案」の2つの活動に大別することができます。

まず、「ニーズ把握」についてですが、ニーズ把握とは「お客さまが抱える悩みや課題等を聞き出し、お客さまと情報を共有化すること」と定義することができます。

ニーズ把握は、お客さまとコミュニケーションをとり、問題解決に必要な情報を収集することが重要ですが、ただ漠然と情報を聞き出すのではなく、ある程度の仮説を持ってお客さまに接することが必要です。「このお客さまは、おそらくこういった点で困っているだろう」とか「このような提案をしたら興味を示してくれるだろう」といった仮説を持っていた方が、情報収集の焦点が明確になるため、相手のニーズを把握しやすくなります。

また、お客さまの日常業務を深く知ることも重要です。お客さまの日常業務を徹底的に把握することにより、潜在的なニーズを見つけ出すこともできます。

担当者だけでなく、経営者や対象商品の使用者ともコミュニケーションを図ることは非常に重要で、立場の違いによるニーズの違いにも目を向けるようにすると良いでしょう。

特に重要なのは、常に取引先の問題を把握し、それに対応する解決策を、自社の商品を通じて提案している所がポイントになります。

つまり、「現場情報の収集による問題発見」を徹底することが必要となるのです。顕在的な問題だけでなく、潜在的な問題にも気付かなければなりませんが、そのためには、お客さまを徹底的に知り尽くすことが重要です。

例えば、ある企業では情報収集すべき項目を統一的なフォーマットとして標準化し、そのツールを使用して、もれなく情報収集を行うことで、ソリューション提案の実践につなげています。情報管理ツールが重要なのではなく、お客さまを徹底的に知り尽くすことそのものが重要なのです。

このようにターゲット企業を選定した後の営業活動実践フェーズでは、事前の仮説立案とお客さまを訪問することによる現場での情報収集・ニーズ把握をどれだけ精度高く実践できるか、がキーポイントになります。
(この記事は2008年6月26日に初掲載されたものです。)