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できる営業マンのできる理由はプロセスにある[マーケティング戦略・営業戦略]

こんにちは、船井総合研究所の小林昇太郎です。

今回は営業プロセスと、そのマネジメントについて少し考えてみたいと思いますが、最近、業務プロセス、プロセスマネジメントなど「プロセス」という言葉をよく耳にするようになりました。

このプロセスとは、「手順」、「方法」、「過程」、「経過」といったような意味になりますが、営業部門を改善し、営業マンに成果を出させていく上で、「営業プロセス」が、重要な要素となってきます。

営業プロセスと聞くと、何やら難しそうな言葉が出てきたなと思われる方もおられると思いますが、この営業プロセスとは、皆さんがこれまで経験してきた営業活動そのものを表しているのです。つまり、従来皆さんの行なってきた営業活動が具体的にどのようなものであったのかといった手順、方法、ノウハウなどを整理したものが営業プロセスなのです。

そして、この営業プロセスを例えばマネジメントの際に、営業マネージャーが理解、整理し、積極的にマネジメントに活用していくことでこれまで頭を悩ませていた、営業成果を出していくためのマネジメントをどう進めていけばよいのかといった問題を解決していくことが可能になっていくのです。

但し、多くの営業マンは営業活動の際、プロセスなどを意識することなく日々の活動を行なっています。これまで営業プロセスなどを意識しなくても、高い営業成果をあげてこられた営業マンもいらっしゃるでしょう。

確かに営業プロセスなどそれほど意識しなくても高い成果をあげることができる方がいることも事実です。ではなぜ今、わざわざ営業プロセスを意識しなければならないのでしょうか。

それは、益々厳しくなる市場環境において、企業として、自社の営業マンに成果を上げさせていくためのマネジメントを行なっていく必要があるからです。しかし、多くの営業マネージャーは、部下に営業成果を上げさせるため、どのようなマネジメントを行なっていけばよいのかの頭を悩ませています。

営業成果がなかなか上がらない部下を見て、自分が営業マンであった時にできたことが、なぜ部下はできないのか、何が原因で営業成果を出すことができないのか、努力が足りないのではないか、そのような部下に何をどう指導していけば良いのか、といったことに頭を悩ませているのはないでしょうか。

部下の方も、なぜ自分が営業成果を上げることができないのか、その原因を理解できないまま悩んでいる場合がほとんどです。

また、そういった営業マンは、「営業成績の良い営業マンは何か特別な能力を持っていて、いくら自分が努力をしたところで同じように成果を出すことは不可能だ」といった諦めの気持ちを抱いているケースが多いことも事実です。

しかし、本当に営業成果を出す営業マンとそうでない営業マンの間には、埋めようのない能力の差、スキルの差といったものがそれほど多く存在するのでしょうか。

高い営業成果を出す営業マンの中には、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、企画力など高いスキルを持っている営業マンも全くいないという訳ではありません。

しかし、そのような高い能力、スキルを持つ人でなくても、高い成果を上げている営業マンも多くいますし、そのような特別なスキルの有無が成果に大きく影響しているわけではないのです。

では、成果を出す営業マンとそうでない営業マンの間で、一体なにが決定的に異なるのでしょうか。ここで、重要なキーワードとなってくるのが、日々行なわれている営業活動の「やり方」、「進め方」なのです。

この営業活動とは、何も特別な能力やスキルを営業マンに要求しているわけではありません。例えば、「営業予算を達成するために十分な訪問量を確保する」「顧客の詳細情報を収集する」「顧客ファイルを整理、定期的にフォローし、リピートオーダーの取得を目指す」といった、営業時において行なうべき一つ一つの活動を営業マンが漏れなく行なっているかということです。

成果を上げる営業マンの多くは、このような営業活動を日々当たり前にこなしていく中で高い営業成果をあげています。

しかし、営業成果を出すことができない営業マンは、このような一見当たり前の営業活動ができていない、たとえ行なっていても、やったりやらなかったりと活動に抜けや漏れがあり、それが営業成果を低迷させる原因になっていることが多いのです。

今後は、営業マネージャーとして部下に対して、やるべきことを漏れなく、無駄なく、やりきらせるというマネジメントが求められていきます。

但し、このマネジメントを営業マンに行なっていく際、自社の営業部門において行なわれている営業活動の何が営業成果を押し上げる、もしくは低迷させている要因となっているのかを見極めていかなければなりません。

そしてこのことを実現していくために、営業マンがこれまでほとんど意識することなく行なってきた営業のプロセスを明確にし、「見える化」していくことが自社の営業成果を上げていくために有効な手段となっていくのです。