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数字を達成させる目標管理シートのつくりかた

こんにちは、船井総合研究所の濱野雄介です。

今回は「変数のコントロール」についてお話します。

以前、後輩から「変数のコントロールは可能か?」という質問を受けたことがあります。ここでは話を分かりやすくするために、企業や事業部門が掲げる「目標数値」を例にとってみましょう。

さて、そのコントロールですが、間違いなく目標数値をクリアできるように組織活動を統制できるかどうかという話になると、「無理」という結論が妥当だと思います。特に大企業であればあるほど狂いが出てきます。

しかし、ある程度コントロールすることは可能です。そのコントロールこそが、まさに我々コンサルタントの業務ともいえるでしょう。

ここで、以下のケースについて、皆さんもちょっと考えてみてください。

例えば、昨年10億の売上を成し遂げた営業部隊がいたとする。会社から与えられた今年の目標金額は、昨年対比で120%、つまり12億を達成しなければいけない状況とする。

そこで、どのようなアクションプランがを必要かマネージャーに書き出させたらどうなるでしょうか?

通常のビジネスパーソンなら、活動量を20%上げるとか、ターゲット数を20%上げる方法、ターゲットが増えなければ受注率を20%上げる方法などなど…を一生懸命考えると思います。

でも、本当にこれでいいのでしょうか? この単純な考え方で目標数値をクリアできるならコンサルタントは不要です。ある大手メーカーA社のI部長は、この考え方に「異議あり!」と真っ先に手を挙げました。

市場がダウントレンドだとしたら、トレンドによる売上減少分を読まなきゃいけないし、去年は偶然受注できた大型案件があって、今年はそんな逆転ホームランはないかもしれない。あるいは去年と同じ製品・サービスは競合が追随してきて売れないかもしれない。

したがって、「20%という数字を上げる努力だけでは明らかに目標数値に届かない。今までと同じ施策のボリュームを増やすやり方は、あまりお利口さんではない。それはそれでやるとして、しっかりとリスクを読んで、今までとは異なる枠組みでのバリューアッドな施策も必要だ。市場は動いている。机上のKPI管理と同時にリアルな打ち手を!」というのがI部長の主張です。

そこで、いつも目標をクリアしているI部長の目標管理シートを見ると、業績不振の事業部長との違いは明らかでした。

<I部長の目標管理シート>
[1] 昨年実績
[2] リスクA
[3] リスクB
[4] リスクC
[5] 着地見込(=[1]-[2]-[3]-[4])
[6] 本年度の目標
[7] 着地見込と本年度の目標との差額(=[6]-[5])

I部長の目標管理シートは上記のように構成されており、着地見込と本年度の目標との差額([7])を埋める打ち手が具体的に記述されているのです。

有能なマネージャーとそうでないマネージャーの違いは、組織の戦略的な動きを統制するために使用する「マネジメントツール」の違いともいえるでしょう。

皆さんも、変数をコントロールするためのオリジナルツールを作成してみてはいかがでしょうか。

濱野 雄介
船井総合研究所 プロジェクトマネージャー