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タイの現状リーポート ~今回のクーデターの背後にあるもの~ 【その2】

■タイ経済の見方

もともと旧勢力の利権を守る民主党とそれを支持する王族、軍、警察、司法。
それに対抗した新勢力および貧困層の支持を得たタクシン派という構図。
以下、今回、バンコク銀行で私が講演した資料の一部を抜粋しながら、
タイ経済の動向を記載したい。

タイの経済成長は、基本、ダウントレンドにあるといえる。

この流れは今回のクーデターを除外して考えても同じである。
以下は、タイGDP推移を見たもので、1988年をピークに基本、下がり基調にある。

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もう一点、タイの人口増加率と、人口ボーナス(生産人口と年少・老齢人口の比率で、施一散人口が上回っている状況を言う)を見てみる。これからいってもタイは、序々に成熟化社会に突入しようとしていることがわかる。

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タイの人口増加率は減少しており、人口ボーナスも2015年には終焉

(※ちなみに、アジア圏で最も早く人口ボーナスを享受した国が日本であり、
1950~1990年、その間の経済成長率は平均7%であった)。

今後、タイは、成熟社会に突入することが予想される。

タイは、中国を除けば、世界で最も日本企業が進出している国であり、
親日国家としても知られている。ASEANでは、シンガポールに次ぐ、
主導国家としても期待されているが、政治安定度がないため、
ASEAN主導権をとるのは難しいのではないかと思われる。

本来、日本も政治力が強く、安定していればTPPやASEANに対しても
主導的な立場で動けるはずであるが、実際そうなっていない。

日本人がタイを好きなわけも、
自分では物事を決められないという体質が似ているからではないだろうか。

今後、成熟社会に突入するタイ。

世界に先駆け、成熟社会に突入している日本は、そのモデルとなりうると思われる。

菅原 祥公
株式会社船井総合研究所 執行役員 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け講演/デューデリジェンス
どのような企業にも必ず“存在意義”があり、常に“長所を核とした成長の 種”はある】をモットーに、企業の三宝である「理念やトップのビジョン・戦 略」、「マーケティング」、「人・組織・マネジメント」そしてその結果としての 「財務」といった各要素を多角的に判断し、事業全体のデザインを再構築し ていくことをテーマにコンサルティング活動している。株式公開をはじめ、 事業再生や事業承継がからんだ事業計画立案、M&A案件にも多く関わっ ており、現在、船井総研の経営戦略コンサルティング部門を統括している。 ○主な著書 「最新ビジネスデューデリジェンスがよーく分かる本」 秀和システム刊 「図解入門ビジネス 最新中期経営計画の基本がよーくわかる本」 秀和システム刊 「経営の極意」 総合法令 刊(船井総研社員との共著)などがある