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金融機関との付き合い方を考える【3】

金融機関の反応
この方針に対する反応は金融機関によって様々です。ある金融機関のトップとお話した時は、明確に不信感を抱いていました。そのポイントは二つです。一つ目が、自民党政権、もしくは安倍政権が変わると、この方針もまた変更になるのではという疑問です。ちなみに、これに対して金融庁の方とお会いした時におききしたのですが、政権が変わってもこの方針は変えないとおっしゃられていましたが…。

少なくとも東京オリンピックがある2020年過ぎまでは、この方針は変わらないだろうということが予測できます。ただし、その後にくる大きな変化時には、どうなるか、疑問が残るところでしょう。もう一点は、金融機関側の問題で、対応できないという現実があることです。先にも述べたように、この20年で、担保に頼った融資を実施してきたため、資金繰りや企業をみる力のある従業員の育成を置き去りにしてきた現実があります。

とくに、地銀や信金クラスでの力のダウンは、否めないでしょう。ここまでの体制にしたのも金融庁であるにも関わらず、今更というのが本音のようです。そのため、いきなり企業の財務及びそれ以外の部分を見て融資判断をするということや、資金繰り表をしっかりチェックして短期融資を実施することを推奨されても、すぐにできない実態があります。

企業にとっては大きなチャンスと捉えること
ただし、金融庁の方針であり、これには逆らえない金融機関は、現在、必死で「事業性評価」の方法を検討中です。船井総研は、多くの中小企業を支援する中で、事業の見方や、その業界の特性、見極めには非常に強い力を持っていると自負しているため、今後、金融機関との連携は、非常に重要と捉えています。そこで、現在、各金融機関は大慌てで、体制を変更しようと様々な試みを実施しています。

企業にとっても、ここはしっかりと見極めてほしいと思っています。各金融機関は、温度差があるものの、押並べて方向性を転換していかなければならないという意識を持っています。ここが重要です。これまでは、どちらかというと上から目線で、担保がなければ融資は難しいですねといっていた時代から、しっかり企業とともに歩むという立ち位置に変更しようとしています。

そのため、今後は、銀行の担当者としっかりコミュニケーションをとっていくことが、重要な時代になりそうです。企業の成長にとって金融機関は欠かせない存在です。今こそ、しっかりとしたパートナーシップを築くチャンスととらえていただければ幸いです。

菅原 祥公
株式会社船井総合研究所 執行役員 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け講演/デューデリジェンス
どのような企業にも必ず“存在意義”があり、常に“長所を核とした成長の 種”はある】をモットーに、企業の三宝である「理念やトップのビジョン・戦 略」、「マーケティング」、「人・組織・マネジメント」そしてその結果としての 「財務」といった各要素を多角的に判断し、事業全体のデザインを再構築し ていくことをテーマにコンサルティング活動している。株式公開をはじめ、 事業再生や事業承継がからんだ事業計画立案、M&A案件にも多く関わっ ており、現在、船井総研の経営戦略コンサルティング部門を統括している。 ○主な著書 「最新ビジネスデューデリジェンスがよーく分かる本」 秀和システム刊 「図解入門ビジネス 最新中期経営計画の基本がよーくわかる本」 秀和システム刊 「経営の極意」 総合法令 刊(船井総研社員との共著)などがある