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物流の効率化のために物流コストを把握しよう

「物流効率化」とは、いくらのコストを使っていくらの売上を上げることができたかの効率を上げることです。つまり、逆の言い方をすると、売上に対する物流コストの効率をどれだけ下げられたかが効率化の尺度になります。売上に対しての物流コストの比率を表す、売上高対物流コスト比率が尺度として良く用いられています。

売上高対物流コスト比率、その尺度を正確に知るには自社で発生している物流コストを明確に知っておく必要があるのですが、にもかかわらず、明確に物流コストを捉えられていない企業がほとんどのように感じます。では、物流コストとはどのような項目を捉えれば把握できるのでしょうか。

物流コスト算定の考え方をまずまとめると、【1】物流に関する全てのコストをもれなくつかむということと、【2】他社と同じ基準で正しくつかむという2つがあります。【1】に関しては、1977年に運輸省が「物流コスト算定統一基準」というものを出しています。これはインターネットから検索し、資料をダウンロードすることができるため、ぜひ確認していただきたいと思いますが、ポイントを説明しておきましょう。

~領域・段階別に整理する~
領域・段階とは【1】調達物流、【2】社内物流、【3】販売物流といったように、【1】仕入れ、【2】社内の動き、【3】顧客へのお届けという物流段階ごとにコストを整理することです。細かく言うと、他にも返品、廃棄などの領域・段階でも発生しますが、まずはメインとなるこの3段階を整理してみるとよいでしょう。

それぞれの領域・段階ごとに、機能別コストがかかります。機能別コストとは、前述の物流機能のことで、【1】輸送コスト、【2】保管コスト、【3】入出荷作業コスト、【4】梱包・包装コスト、【5】流通加工コスト、【6】情報共有コストを明確にしていきます。上記が算出されたら、同業界の売上高物流コスト比率を比べてみましょう。

~ベンチマークする物流コスト比率は同業のものが適正とは限らない~
自社の物流コストの発生状況を評価するには、他社のものと比較してみることが最もわかりやすい方法です。比較してみるための数値としては、前回のコラムで取り上げたJILSの「物流コスト調査結果」の数値を活用するとよいでしょう。ただし、同業界といえども、まったく同じビジネスモデルであることはほとんどないため、単純比較がよいとは必ずしも言えません。あくまで参考数値として捉えることがポイントです。

売上高対物流コスト比率以外にも、粗利高物流コスト比率というものも活用される例が多くなってきました。卸業などで粗利が多く取れなくなってきている中で、利益を重視したマネジメント方法を採用する場合には粗利高対物流コスト比率が採用されています。この数値についても50%を超える企業もあるぐらいですから、粗利高が低下傾向にある業種では物流コストがいかに経営を圧迫するのかに気づかされます。