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『無意味な目標管理からの脱却』

●目標管理の3つのレベル
私のクライアント企業では、今ではほとんどが目標管理をおこなえています。しかし、多くの企業がまだ「目標管理」に課題をかかえています。様々な企業と関わっていますと、目標に対して3つの意識レベルがあることがわかってきます。

レベル1、「形式的目標」です。上司から目標を設定するように指示されたのでとりあえず「前年比○%アップ」と数字合わせで設定された目標です。
それらしい数字にはなっていますが、日々の活動は目標とリンクしておらず、会議や報告用にのみ使われている状態です。

レベル2、「努力目標」です。良く言えば「チャレンジ目標」とか「挑戦目標」となるのでしょうが、実は同じことです。この目標の特徴は、高い目標にチャレンジすることに意味があり、設定された本人の内心では、「達成できなくても、頑張ったのだから仕方ない」と思っています。
もちろん高い目標にチャレンジすること自体はとても意味のあることです。しかし、努力目標の怖さは、各人が勝手に妥協点を持って取り組んでいますので、組織としては同じ目標を追いかけていない状態になります。つまり、実質的に無目標状態に陥る危険性があります。

そしてレベル3、「必達目標」です。達成イメージがつく具体的計画があり、「絶対に達成する!」と信念を持てる目標です。日々の仕事はこの目標を達成せるために組み立てられています。
あるスポーツ心理学の先生は「勝算7割」の時、最もパフォーマンスレベルが高いと言いますが、ビジネスにおいても同じことが言えます。

●無駄な管理に時間をかけない
企業によって目標管理のスタイルや手法は違いますが、長時間のミーティングや、時間をかけて作成する集計書(報告書)、そして上司から部下へ営業や詰問件数などの管理の時間を費やして、本来やるべき行動の時間が充分に取れていないという本末転倒な状況に陥っている組織は少なくありません。

目標管理で成果を出していくためには、ある程度の時間をかけておこなう必要はありますが、あくまでも目標管理は目標を達成させるための手段であって、それ自体が目的ではありません。
効率的な管理をしていく必要があります。効率的な管理すれためのポイントは、達成がイメージできるシナリオです。シナリオ作りに時間を費やすこと大切です。

しかし、「形式的目標」、「努力目標」など、本気で達成しようと思っていない目標や、各人が勝手に落としどころを決めてしまっている目標に手間隙かけているのは正直無駄です。
そんな管理ために時間を費やすならば、営業活動などの成果につながる活動時間を増やした方が有効的です。

●目標の高い低いは関係ない
このような話をすると、短絡的に「達成できそうな低い目標の方がいいのでしょうか?」と質問をされますが、目標の高い方が良いとか、低い方が良いという次元の話ではありません。

今までのやり方を踏襲すれば達成できるような低い目標は、達成しても成長しませんし、達成できそうなところまで目標水準を下げていくならば、それは「目標」ではなく「見込み」です。

中途半端な難易度で目標を設定すると、多くの人は今までのやり方を踏襲しようとします。また、過去の小成功体験(やり方)に固執する傾向があります。結果として未達成で終わることが多くなります。

高い目標を掲げても、希望観測や根性論だけで具体策を持っていなければ「努力目標」です。しかし、どんなに高い目標であっても、しっかりと達成までのシナリオが描かれて、本気でそれに取り組んでいれば「必達目標」になります。
目指すは、高い目標を掲げて「勝算7割以上」をイメージできるまで、アクションプランを練り上げることにあります。

●最後に
当社(船井総研)では、高い必達目標を設定して、その達成シナリオを持ったコンサルタントが成長します。
私のクライアント企業は、高い必達目標を追いかけている企業が業績を伸ばしています。そのために、具体策をしっかり練って、部門別に目標を設定し、全員が同じゴールに向かって行動しています。残念ながら「形式的目標」「努力目標」に時間をかけている企業は、すこしずつ疲弊しています。

山田 公一
株式会社船井総合研究所 チーフ経営コンサルタント
大手化粧品会社で、11年にわたり営業、販売スタッフ及び小売店指導に従事し、2001年 船井総合研究所に入社以来、「利益=社員数×生産性」の方程式を信条として、やりがい の持てる人事(評価・賃金)制度の構築及び運用の支援、管理職研修をおこなっている。 著書に「やさしくわかるお店の数字」(日本実業出版社)「パートアルバイト採用戦力化・定着マニュアル」(同文館出版)