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『報連相は上司が率先して実践する』~あるべき組織コミュニケーションとは!

「最近の若い人は、一体何を考えているのかわかりませんね」

いわゆる“ゆとり世代”と呼ばれる若者が社会人デビューしてから、頻繁に聞かれるようになったフレーズだが、
“ゆとり世代”と括って判断するのも乱暴な気がしてならない。

というのも、現在40代の働き盛りのおじさん達が20代の頃は“新人類”と呼ばれていたはず。
つまり、そもそも世代間ギャップはいつの時代にも存在しているというわけだ。

そもそも、なぜこういう表現がまかり通ってしまうのかというと、
「最近の若い人は…」と言ってしまえば、周囲も「まあ、確かに…」と答えてくれるから楽だ、ということに尽きるだろう。

先週の月曜日にライフネット生命の出口社長と対談させていただいた。

出口社長が創業する前のこと、「保険のことを知らなくて、できるだけ若い人が欲しい」というリクエストを出して、
現在の岩瀬副社長をパートナーとして迎えたそうだ。

普通の親子以上に歳の離れたパートナーとうまくやってきたコツを聞くと、
単に遠慮することなくコミュニケーションをとる(言いたいことを率直に言い合う)ことに尽きる、ということらしい。

要するに、そういった基本的なコミュニケーションがとれていない組織が、実は非常に多いというのが実態なのではないだろうか。

同じ会社の世代の近い社員同士であれば、「あ、うん」の呼吸で通じ合えるところも多く、
最低限のコミュニケーションで事足りるのだが、40代以上と入社早々の若者ではそうもいかない。

結果として、40代以上のおじさん達は、楽にわかり合えるメンバーとはコミュニケーションをとるが、
楽ではない若者とのコミュニケーションは疎遠になる。よって、「最近の若い者は…」に落ち着いてしまうわけだ。

出口社長の言葉を借りると、どんな会社でも若手社員に“報連相”を徹底しようなどと言ってるけれども、
“報連相”を徹底しなければならないのは上司の方だということだ。

おそらくこれは姿勢の問題で、上司の方からコミュニケーションをとろうという努力をしてもいないのに、
部下に対して“報連相”を徹底(コミュニケーションに来い)しろ、
などと言ってもそれは機能するはずもないということなのだろう。

確かに、「最近の若者は…」と同様に耳にする言葉に、「女性は…」、「外国人は…」、
というものもあるが、解決策としては、まず上司の方からコミュニケーションを徹底することしかない。

日本生命時代にロンドン現地法人のトップを経験された出口社長は、
ダイバーシティマネジメントの重要性を十分に理解しているからこそ、
「“報連相”は上司から」という言葉にその思いを込めているのではないだろうか。

言語が違う、宗教が違う、政治が違う、メンバーを引っ張っていくには、
まさに引っ張る方からのコミュニケーションの徹底が不可欠だからだ。

そのように考えてみるとどうだろう。
“ゆとり世代”とは言っても、同じ日本語を使い、宗教観に大きな差は無く、同じ政治体制の中で育ってきた若者たちだ。
もちろん教育を受けてきた環境は、今のおじさん達とは違うけれども、外国人と比較するとその違いは微々たるものだ。

「あ、うん」の楽なコミュニケーションに逃げずに、若者とのコミュニケーションを積極的にとろう。
まずは「“報連相”は上司から」を実践するところからのスタートだ。

川原 慎也
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/攻めるPDCAマネジメント・顧客満足度アップ
外資系自動車メーカーにて営業、マーケティングなどを経験したのち、1998年船井総合研究所に入社。年商1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業態を問わず幅広くコンサルティングを行っている。 PDCAを切り口に現場の行動に変化をもたらし、企業を新たな成長のステージへと導くコンサルティングが近年高い評価を獲得。