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非常時を乗り切る『動かす力』(2)~人を動かす力~

前回、“強い会社”には、「5つの動かす力」が備わっており、それらは『顧客に対する約束』に基づいていなければならないことをお伝えしました。

【1】数字を動かす力⇒目標を達成する力
【2】コストを動かす力⇒原価意識を醸成する力
【3】人を動かす力⇒コミュニケーション(伝達する、受信する)力
【4】顧客を動かす力⇒考えさせる(問題を解決する)力
【5】組織を動かす力⇒変革リーダーを生み出す力

今回は、「人を動かす力」についてご紹介したいと思います。
コンサルタントという仕事柄、様々なタイプのリーダーとお付き合いしてきました。企業におけるリーダーは、やはり結果を出すことが求められます。そういったリーダーの役割は多くの方が認識していることなのですが、実際には結果を出せるリーダーと出せないリーダーが存在し、その差は経済環境が悪くなればなるほど顕著になるようです。

この要因として上げられるのが「人を動かす力」を持っているか否かであり、「人を動かす力」のベースとしてコミュニケーション(伝達する、受信する)力があるように思います。

リーダーのポジションにいる方に限らずとも、後輩をもっている方であれば、多かれ少なかれ、こんな経験をされている方も多いのではないでしょうか?

・指示したとおりのことを部下がやってこない
・自分の言っていることを正確に理解していない気がする
・資料作成の期限を設定すると、ギリギリのタイミングで質の低い資料をあげてくる

このような現象を、「まだまだ能力不足なんだから仕方ない」と片付けてしまうのは簡単ですが、果たしてそうなのでしょうか?

また、下記のようなパターンも比較的よくあるケースです。ある幹部会議での話です。
●コンサルタント:「先日決めた営業方針が徹底されていないようです。特にA部門のスタッフの動きが悪いようですが、いかがでしょうか?」

■A部門長:「その方針は部門会議ですでに全員に伝えました。それなのに、なぜやらないのか理解に苦しむところです。」

●コンサルタント:「そうですか、とはいえ再度徹底しないと数字につながりませんよ。何かできない障害でもあるのでしょうか?どの位の頻度で伝えていますか?」

■A部門長:「先ほど言ったように、部門会議のときに伝えています。そんなに難しい内容ではないので十分理解してるはずですよ。」

●コンサルタント:「おっしゃることはわからないでもないですが、この営業方針を現場で具現化することがA部門長の仕事なので、伝えたから大丈夫という姿勢は少し問題だと思いますよ。」

■A部門長:「う-ん、彼ら(部下)に任せることも大切だと思うんですよね…」
リーダーの立場として、「なかなか意図が伝わっていない気がする」や「ある程度任せることで成長を促したいが結果が伴わない」といったジレンマは、皆さん少なからず抱えていることですが、よくよく聞いてみると、改善するための方法論は殆どのリーダーの方が知っている【結果を出すためのコミュニケーションとは、目的(なぜその業務をやらなければならないのか)を共有した上で、スタート(現在の状況)とゴール(どのレベルを目指すのか)を示し、手段(納得できるやり方)を共に考える】ことです。

ということは、もっと考えるべき本質部分の話があるのではないでしょうか?
例えば、講演やセミナーに参加されたときに、「良かった」「面白かった」と感じたのはどんな話だったのか思い出してみて下さい。

やはり話の内容が練り込まれていたのでは、いやいや説得力のある話し方だったのでは、とテクニカルな要素をあげますが、それは副次的要素に過ぎません。「伝える」ことにおいて最も大切なのは、伝える側の本気度合いの高さであり、受け取る側はその“熱意”や“気持ち”を感じ取るのです。

「人を動かす力」は、テクニック論だけでは語れない、コミュニケーションの本質部分を理解していただくこと、それが大切だと思っています。

川原 慎也
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/攻めるPDCAマネジメント・顧客満足度アップ
外資系自動車メーカーにて営業、マーケティングなどを経験したのち、1998年船井総合研究所に入社。年商1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業態を問わず幅広くコンサルティングを行っている。 PDCAを切り口に現場の行動に変化をもたらし、企業を新たな成長のステージへと導くコンサルティングが近年高い評価を獲得。

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