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社員が頑張れば 業績は上がる??

「金のない奴は 知恵を出せ!」
「知恵のない奴は、汗をかけ!(一生懸命働け!)」

20数年前、前職(カネボウ)時代に、私の上司が良く口にしていた言葉です。
当時を振り返ってみると、実際に、多くの社員が、同業他社の社員に比べてよく働いていたと思います。しかし、皆様ご存知の通り、カネボウ株式会社は2007年に解散しています。

批判覚悟で書きます。

業績が悪化している企業の多くは、「頑張り」が足りないから業績が上がらないのではく、「やり方」が間違っていることが原因です。これからの経営幹部の役割は、成果(利益)が生まれるビジネスモデルを創造することです。

ましてや、人材確保ができない、集まらない、辞めていくような、根性論(ガンバリズム)は、経営幹部の自己責任の放棄です。頑張らせようとすることで、実は、自らを変革をせずに、部下に責任転嫁をしているのです。社員が辞めていくような、過重な労働や過度な精神論(ガンバリズム)なしでも、儲かるビジネスを創造することです。

会社の業績の鍵を握るのは、「社員一人当たりの利益×社員数」の因数分解にあります。

しかし一部の業種や職種を除けば、人材不足の時代です。企業成長のための人材どころが 最低限の人手すら確保できずに、業務に支障をきたし、人手不足による倒産・・・そんな馬鹿な!と思えることが実際に起こり始めています。少なくても、2020年の東京オリンピックが終わるまでは、増え続けていくことでしょう。

人口構成から見ても、時代は間違いなく変わったのです。
本気で 【1】労働時間の短縮 【2】処遇(賃金)の改善 【3】仕事の魅力UPに取組み、人材に選ばれる企業にしていかなければなりません。

これら【1】~【2】を実現させるためには
人時生産性(スタッフ1人1時間当たり利益額)を同時に高めていかないと経営ができなくなります。更に人時生産性は、「儲けの大きさ×時間の効率化」に因数分解できます。

儲けるためには、顧客の言いなりになって、部下に儲からない仕事を続けさせてはいけません。顧客ニーズに対応することは大切ですが、しっかりと儲かるように、毅然と顧客と交渉をすることも経営幹部の役割です。そして、毅然とした交渉が出来るような商品・サービスを創ることこそが経営幹部の役割です。

時間の効率化のためには、顧客満足を追求するにしても、それが長時間の営業時間など社員の犠牲のうえで成り立っているのであれば、見直していくことが必要です。

社員をその気にさせて、顧客満足の大儀の下で自己犠牲を強いたり、長い時間頑張らせることは経営幹部の役割ではありません。犠牲のうえに成り立つことは長続きしません。
業務を見直し、限られた時間でも高い成果が出るようなビジネス(やり方)を創っていくことこそが経営幹部の役割なのです。

もし本当に、人の2倍働かなければ、儲からないのであれば、それは社員の能力の問題ではなく、ビジネス自体の問題です。
「近頃の若い人は根性がない……」と嘆くことも、既に責任を社員に押し付けている状態です。嘆く前に、どうやったら、人が集まる企業が出来るかを真剣に考えねばならないときは既に到来しているのです。

山田 公一
株式会社船井総合研究所 チーフ経営コンサルタント
大手化粧品会社で、11年にわたり営業、販売スタッフ及び小売店指導に従事し、2001年 船井総合研究所に入社以来、「利益=社員数×生産性」の方程式を信条として、やりがい の持てる人事(評価・賃金)制度の構築及び運用の支援、管理職研修をおこなっている。 著書に「やさしくわかるお店の数字」(日本実業出版社)「パートアルバイト採用戦力化・定着マニュアル」(同文館出版)