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勘と経験による意思決定の落とし穴

弊社がコンサルティングを実施する中で、中小企業や零細企業によく見られるのは「勘と経験による意思決定」です。経営者がマーケティング系の結論を出していく上で、ある面では極めて重要な要素ではありますが、常に正しい結果を安定して出し続けることができるのは限られた人にしかできないものですね。勘と経験をルール化し、組織としての正しい意思決定をしていくためには、インプットとなる正しい事実としての定性的情報と、それを定量的に把握し、社員が共有化できる数値化データが必要になります。組織が動いていく上では、よりどころとなる判断基準が必要であり、それらはだれもが同じ認識をもつことができ、かつ納得できるものであることが必要になります。そのためには、定性的な情報だけではなく、数値をベースとした定量的な情報がなければなりません。

つまり、「正しい意思決定をしていくための測定項目を設定する」ことが重要なのです。

営業現場のコンサルティングを実施していく中では、企業が様々な測定をしていることを目にしますが、残念ながら活用するための測定項目は決して多くありません。大手になるほど測定の重要性を認識されている人が多いことから、数多くの測定要素が設定されてはいますが、意思決定や業務品質の改善活動に活用されていないのです。

逆に中小・零細企業では全く測定していないケースもあります。営業成績を評価するので結果系情報は存在していますが、業務改善目的に利用できるプロセス系情報が欠落しているのです。

そもそも業務品質を改善するという思想がない場合もありますので、測定そのものに価値を感じていないのかもしれませんね。
本来は、業務品質改善のファーストステップとして、どの組織のどの課題に対し手を打つべきかを定義する(Define=目的・対象の定義)ことで、課題の現状はどのようになっているのかを測定する意義が明確になります。

解決すべき課題を「営業マンのバラツキを抑制し、業績を向上させる」と定義づけすると、達成すべき項目は「業績の向上」になり、チェックリストで明らかにしていくべき項目はバラツキの出ている活動内容そのものになりますね。

活動内容を明らかにするためには、標準となる活動プロセスを整理しておく必要があります。
基本的に見るべきものは活動内容そのものになりますので、業務内容の棚卸をした上で、
「訪問準備⇒インタビュー⇒課題体系化⇒提案⇒クロージング⇒契約」
というように、業務上の転換点を自社業務に合わせて整理して下さい。測定の第一歩はプロセスマップを作成し、プロセスごとの測定基準を作成することです。

基本的に営業マンの活動情報なので、営業マン本人が収集していかなければなりません。可能な限り負荷を感じなくてすむために、プロセスマップを利用してチェックリスト化し、測定基準は○×程度の簡単なものにしていくことがポイントになります。

活動プロセスという極めて定性的な内容であるがゆえに、「できた」「できていない」という鮮明な評価ができるレベルまで、項目をブレイクダウンしていくことで、簡単な判断をすることができ、測定が容易になります。測定を指導する立場でもあるマネージャーにとって重要なことは、この段階で営業マンに
「なぜ活動内容データを収集し、測定をするのか」を理解させておくことです。

営業マンにとって、利用目的がわからない情報収集ほど疲れるものはありません。自分達に何のフィードバックもないデータを、命令されて嫌々収集するという状況に陥るから、途中で止めてしまうのです。

つまり、測定する際には、次のステップである「現状をどのように改善することでどのような効果が達成できるのかを分析する」ことをあらかじめ理解させ、そのフィードバックのタイミングを事前に告知しておくことが重要なのです。

実際の作業としての現状測定は「記録」からスタートします。まずは数を集めることを優先して、正しい記録を一定期間継続させるようにしていきましょう。
記録は習慣でもありますので、一定期間継続していくと業務として定着しやすい状況になります。上司が約束した期間でフィードバックしていくことを続けていけば、測定習慣が定着しやすいと考えましょう。

記録を継続させるためには、上司が記録に対して関心を持ち続けることがポイントです。