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『脚本家になったつもりで“今の自分”をみつめる』~“鷹の目”をもつために!

「先生、“鷹の目”でものを見るのが重要だってことはわかったんですが、普段からどんな意識を持っていればそうなれるんでしょうか?」

先週の土曜日に、FCA(フナイコンサルティングアカデミー)で講師をやったときに、若い受講生(ある企業の後継ぎ)から受けた質問だ。

ちなみに、FCAとは船井総研の若手社員向け教育プログラムを社外の方々にも公開している講座で、
川原は「企画書の書き方・通し方」というテーマを担当している。
社内のメンバー向けなら、
タイトルそのままのイメージで話せば良いのだが、
社外の方にも参考になるように「どうやって本質的な問題点を見極めるのか」、
「ササる仮説を立てるにはどうするか」といったポイントに絞り込んで講座を進めるようにしている。

冒頭の質問を受けた背景は、「本質的な問題点の見極め方」のところで、こんな話をしたからだ。

「我々のようにコンサルティングの仕事をしていると、
結構な割合で『ウチの業界(あるいは会社)は“特別”なんですよ』という話を耳にするけど、
“特別”な業界も“特別”な会社もありません。
“蟻の目”で些末な事をあげつらっていけば、それは全てが“特別”な事象に見えてしまうかも知れませんが、
一歩引いて、客観的視点で、つまり“鷹の目”をもって見れば、決して“特別”なことではないということに気づけるはずです。」

「どう答えたら腹落ちしてくれるだろう?」と思いながら、

「やっている仕事が、会社の財務面にどんなインパクトをもたらすか考えるんだよ。」

「仕事してるときはひたすら一生懸命やってると思うけど、ふと立ち止まって、
この仕事はいったい何の為にやってるのか、仕事の目的を振り返って考えてみるといいよ。」

「日本はお金が足りないから増税しなきゃいけない、なんて短絡的な主張がまかり通ってるけど、増税したら本当に収入は増えるのか、っていう視点なんかも大切だよね。」

といった話をさせてもらった。

その翌日、録画していたTV番組“Deep People”に、
売れっ子の連続TVドラマ脚本家3名が出演しており、語り合う様子をみながら思った。

「脚本家って、“鷹の目”と“蟻の目”を使い分けられないと、とても書けないよな。」

ドラマの展開で、“重たい空気”、“冷たい雰囲気”、“楽しそうな家庭”と伝えるべき要素はたくさんあるが、
それを俳優のセリフで伝えるのか、演技で伝えるのか、伝え方は色々ある。

いわゆる“連ドラ”は、1話あたり約45分間、それが終了するまで大体10話程度続くわけだが、
その10話分のプロット(あらすじ)を念頭におきながらも、
1話45分をどう盛り上げるかは、視聴率を稼ぐ上ではとても重要な要素だ。

シーンの作り方にしても、ロケが必要なのか否か、車を使用する必要性はあるのか、
雨を降らせるのかどうか、など考えるべきところが盛りだくさんある。

つまり、「こう書きたい」という自分目線、「こうすれば視聴者に受ける」という視聴者目線、
「こんなシーンを録りたい」、「時間は限られている」という現場スタッフ目線、のように、
さまざまな立ち位置からの目線に応えるための“鷹の目”が当然必要だし、
「このシーンであの女優にこんなセリフを言わせると面白い」という、正に場面フォーカスの“蟻の目”も必要だ。

そんなことを考えながら、「やっぱり日記は良い」と改めて思う。
会社で言えば日報ということになるだろうか。
“書く”という作業は、例え自分だけの日記でも「混沌としている頭の中が整理」されたり、
「少し客観的に自分を見る」など、大きな気づきをもたらしてくれる。
会社の日報であれば、そこに「この状況や考え方はどうすれば伝わるか」といった視点も加わる。

ちなみに、「何となく…」や、「会社のルールで…」目的も定まらないまま「空白を埋めている」といった、(とても“書く”とは言えないレベルの)作業には何の意味も無いことは言うまでもない。

川原 慎也
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/攻めるPDCAマネジメント・顧客満足度アップ
外資系自動車メーカーにて営業、マーケティングなどを経験したのち、1998年船井総合研究所に入社。年商1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業態を問わず幅広くコンサルティングを行っている。 PDCAを切り口に現場の行動に変化をもたらし、企業を新たな成長のステージへと導くコンサルティングが近年高い評価を獲得。