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結果が出ないコスト削減 その共通項とは?

弊社はこれまで5000社を超える企業様とお付き合いをし、様々な経営課題とその解決のお手伝いをしてきました。コスト削減も業種・業態によらず、普遍的なテーマの一つとしてご支援をさせていただいております。

コスト削減活動に取り組む中で、思うような成果をあげることができずに立ち止まってしまう企業、効果は出すことができたが継続的活動として定着していない企業など経営と現場のギャップに悩む企業を数多く支援してきました。

■ 多くの企業がコスト削減に「失敗」する根本原因とは

ここでは「失敗」の定義を次の二つの状態とします。

 (1)思うような成果をあげられない状態
 (2)コスト削減活動が定着しない状態

コスト削減活動においてこれらの「失敗」に当てはまる企業には1つの共通点があります。

それは、「コスト削減の目的が“実感を持って”正しく理解されていない」ままに活動を進めていることです。

先日、支援先のコスト削減メンバーの方に、コスト削減の目的について質問してみました。その結果、返ってきた答えの8割は「会社が利益を出すため」ということでした。

そこで、もう一つ質問をしてみました。
『それでは、何のために会社は利益を出す必要があるのですか?』

返ってきた答えは、「株主への配当を実現するため」、「税金を払うことで社会的責任を果たすため」、「継続企業(ゴーイングコンサーン)としての役割」など。答えそのものは正しいですし、企業として当たり前のことです。

しかし、これらの理由が本当にコスト削減に対してモチベーションを高める要因となるでしょうか? 答えは、NOです。現場は決してこれらの理由でモチベーションは上がりません。

実は、これらを理由として実感を持って理解できるのは経営者だけなのです。経営者は、株主を含む多くの利害関係者に対して説明責任というプレッシャーを負っています。配当が出せなければ株主から退陣を命ぜられてしまうのです。

そのような立場にいるからこそ、“実感を持って”目的が理解できるのです。

一方、現場の最前線で働く人にとっては、「株主への配当の重要性」というのは実感し難いものです。株主総会に出席している社員というのは一握りというのが実態ではないでしょうか。つまり、頭では株主への配当や社会的責任は理解しているのですが、それが体では理解できていない状態になっているということです。

■ 失敗しないためのポイント

最初は、目的を設定することからスタートすると思います。例えば、「販促費費を20%削減することで営業利益5%を確保する」などになると思います。

ここでポイントとなるのは、それで終わってはいけないということです。活動の主体となるのは現場の第一線で働く人たちのはずです。その方たちに目的を理解してもらう必要があります。つまり、営業利益を5%出すということがどういうことなのかを理解してもらう必要があるのです。多くの企業がこの段階で止まってしまっています。

つまり、5%の営業利益は一体何に使われるのか? 使われることでそれが一体どういう意味を持つのかを明確に理解してもらうということです。

例えば、獲得した利益は、
 ・ 設備投資なのか、M&A資金なのか。
 ・ 株主への配当なのか、内部留保なのか。
 ・ 賞与原資の割り当てなのか、新規人材雇用なのか。

仮に、内部留保が当てはまる場合には、それが一体会社にとってどのような意味を持つのか、ひいてはそれが従業員にとってどのような好影響を及ぼすのかを理解してもらうのです。

コスト削減に成功している企業では上記のポイントをしっかりと押さえ、活動の目的をしっかりと理解し現場の人たちに浸透させるような仕組みをつくっています。

コスト削減というのは単に無駄な費用をカットする活動ではなく、経営の意思を末端にまで浸透させる活動だという認識が必要なのです。

今回のテーマをきっかけとして、コスト削減の位置づけを明確化し、継続的活動の定着化を追求してみてはいかがでしょうか。