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大企業病と小企業病。ともに現状総点検から治療がスタートします。

大企業病は一般的な言葉として社会で語られます。

その言葉の意味として以下のようなことが挙げられます。
【1】寄らば大樹の陰で、リスクをとって大きな成果・成功を勝ち取るよりも安定的な雇用を優先する人たちが多い
【2】個人としての意見を明確に出さず、多数の意見に同調することが多い
【3】責任を取ることを恐れ、極端に事なかれ、後送り型の業務を行う
【4】企業を良くする、会社に貢献すること以上に自分個人の利得を中心に考え仕事をしている
【5】加点主義ではなく減点主義のムードがあり失敗を恐れる風土がある
【6】上司の意見に迎合しやすい
【7】責任回避の意識から言葉や文章が事なかれ型になり文言重視だが良く見ると一般人には意味不明のものが多い
【8】集団行動型、護送船団型、根回し・談合型が比較的好き
【9】会議時間が長い、書類が多い
【10】決済までに多数の押印が必要で、結果として決済スピードが遅い
【11】風通しが悪いうえ、責任回避の意識から不祥事、事故、顧客からの指摘・意見を隠そうとしがちである 

組織は複数の人間が分業作業を行うことで大きな成果を勝ち取ることを意図して組成されたものです。組織が大きくなる中で円滑かつ高度な連携と協業に課題が発生してしまっているわけです。一般人は悪役(ヒール)が大好きです。大企業は中小企業を凌駕する圧倒的な存在であることから「大企業=悪い」というイメージからもこの言葉は象徴的によく語られるのだと思います。しかし私は小企業病(中小企業病)というものもあると思っています。

小企業病とは、
【1】失敗しても振り返ることが苦手。失敗を糧にできない
【2】採用・教育・福利厚生・残業手当支給・法律遵守に関して意識が低く、そもそも中小企業はそういうことに取り組むと回らないと思い込みがちである
【3】意思決定スピードは速いがほぼ社長・幹部の経験と勘で十分な検討ができていない
【4】情報収集、マーケットの分析をほとんどしていない
【5】セクハラ・パワハラ・マタハラをしても意識がない
【6】自分たちは中小だからと自虐的な発想になりがち
【7】経営幹部育成、次世代育成が計画的に行われていないため世代により人材数に極端にばらつきがある
【8】社員の高年齢化=高人件費化にたいして対策がなされていない
【9】社員を部品と考えており、個々人の幸せよりも企業、経営者の幸せをより重視する
【10】朝礼、会議を重視しない、または開催さえしない
【11】会議はほぼ経営トップ、上司の上位解脱の演説で終わる
【12】利益に対する意識は経営層だけ、現場は利益発想なく慣行的な業務実施を続ける
【13】新しいことにチャレンジする風土が見られない
【14】企業と社員の20年後、30年後を想定する意識が乏しい というようなものです。

コンサルタントは大企業も、そして中小企業もお付き合いがあるわけですが、大には大の、小には小の課題があるわけです。しかし“企業病”という言葉のイメージにとらわれずに考えれば、大企業の中にも中小企業の中にも素晴らしい企業も存在していますし、船井総合研究所がグレートカンパニーとして紹介してきた企業のように社員の幸せ、お客様の満足を最優先で考える土壌を持ちえている企業も多くあります。

要は「大企業、大組織だから変えることが難しい、いや無理だ」「中小企業はこんなもんだ、中小企業だから仕方がないのだ」という風にあきらめることなく、経営トップ、リーダーが未来に対して正しくかつ夢あるビジョンを持ち、ぐいぐい引っ張っていく体質を勝ち取ることが重要なのです。そしてそのスタートは経営トップの信念と強い意思です。

大企業であっても最初は小企業からのスタートです。そして100年企業であっても市場から退場する企業があるのも事実です。自分たちの未来は自分たちで形作る意思を経営トップは持たねばならないのです。そのために現実から目を背けることなく、現状総点検を行うことはとても価値あることなのです。

人間の場合、大病を未然に発見するため定期健診や人間ドックがあります。法人企業の場合、そういう仕組みを持たない企業が存在するのはとても残念なことです。そういう土壌の中で永年不正が隠し続けられていたり、不都合が隠蔽されていることも多いものです。未来は現状をつかみ、客観的な分析・判断をすることから形づくられるものなのです。正しい未来作りに向けた現状総点検が今、求められていると思います。

岡 聡
株式会社船井総合研究所 執行役員 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/流通業(メーカー・卸・小売)向け
入社以来、アパレルメーカーでの企画・製造・小売の総合的な知識に船井流マーケティングをドッキングさせ、ドラッグストア、ホームセンター、商業施設・商店街、食品スーパーなどの小売業の活性化、メーカー戦略、ブランド開発、商品開発、チャネル開発、新業態開発、営業部隊活性化、本社戦略・営業システム開発、マーケティング教育などをトータルに企画・コーディネートし、企業の経営企画をサポートしています。(経済産業大臣登録 中小企業診断士。日本商工会議所・全国商工会連合会 1級販売士。)