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パッケージシステムをそのまま導入することも、物流業務改善につながる

●倉庫管理ITであるWMS(Warehouse Management System)の有効活用
WMSとは物流センター内のオペレーションを一括管理するITシステムで、商品の入荷オペレーション、格納・在庫管理、流通加工、梱包指示、出荷オペレーションなど、物流センター内の作業情報を一元管理し、作業者に指示を与える実行系+計画系ITシステムです。

自社の基幹システムとの情報連携、顧客ITシステムとのEDI(Electoronic Data Exchange:電子データ交換)によって各システムとのインターフェイスをとり、ASN(事前出荷情報)データや受注データを取得し、物流作業計画と指示を出すことができます。また制御機能として、マテハン機器の制御もWMSで行います。

WMSのパッケージソフトの歴史は長く、10数年前から市場に投入されていましたが、当時は業務にシステムを合わせていく形が主流であったため、ほぼ原形を留めないぐらいにカスタマイズがなされ、導入されるWMSがほとんどでした。 昨今ではほぼカスタマイズ要件が発生する項目はデフォルト機能として組み込まれ、業務に合わせたカスタマイズを行うより、システムに業務を合わせる形の方が効率がよくなってきました。 システム導入を行う際に業務設計も変え、業務効率化を行うといった企業も増えています。

つまり業務として物流フローはほぼ定型化されており、大きく逸脱した業務フローのほうが問題は多い可能性があるという判断をすることが多くなってきたのです。昨今の物流効率化は、パッケージソフトを導入し、業務をそれにあわせていくといったことが有効的であることも証明されつつあります。

●低コスト導入、ノーカスタマイズ導入が主流
ポイントはできるだけ、標準パッケージ状態にオペレーションをあわせることです。 現在の業務にシステムをあわせると、その要件を満たすITシステムは世の中にはなく、必然的にパッケージ製品をカスタマイズしてシステムを構築することになります。

パッケージソフトはスクラッチ開発と比較して当然ながら導入期間が短く、コストも抑えられるというメリットがあります。その一方でオペレーションのやり方をパッケージに合わせなければならないという制約があるため、日本では現場の抵抗が大きく導入スピードが遅れているということがありましが、機能の充実が導入の阻害要因を克服し、WMSの導入件数は増加しています。

また昨今の潮流としてクラウドサービスでのシステム提供がされていることもあり、1ID数万円から活用することができるようになっています。クラウドサービスの良い点は、アップグレードが自動で行われることです。従来のシステムでは数年たてば機能として古いものになってしまっていたものが、現在はいつも新技術にアップグレードされる状況にあるわけですから、とても良い環境になったといえます。また導入期間が早くなったことも導入メリットの一つです。各社の導入実績から見ると、おおよそ3ヶ月~6ヵ月では導入が対応可能な企業が多くなってきました。