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アウトソーシングできない物流戦略

物流戦略を決定することがアウトソーシング前の最大の実施事項です。

■戦術・戦闘レベルはアウトソーシング。戦略レベルは明確に方向を決める

物流の仕組みは、大別すると3層のレベルに分けられる。

もっとも上流は戦略レベルで、
物流体制方針や目標設定を企業の戦略と合致させ調整していくレベルである。

次は戦術レベルで、物流拠点の配置や在庫水準の設定、
輸送モードの選択など物流オペレーションを円滑かつ効率的に行うレベルである。

最下流はオペレーションレベルであり、輸配送、保管、入出荷作業、
流通加工、梱包・包装や受発注処理などを含む、戦闘レベルの物流活動である。

上記の段階の中でアウトソーシングできる範囲は、
戦術・戦闘レベルの物流オペレーションの範囲である。
これは進んだ物流技術をもつ3PL会社などにアウトソーシングできる場合は
むしろ積極的に検討していくほうがよい。

ただし戦略レベルである物流体制方針の決定はアウトソーシングできないことをあえていっておきたい。

物流戦略とは、物流という技術を活用して顧客サービスレベルを向上させるという機能戦略である。
そのため企業の経営戦略と密接に関係することはいうまでもない。
物流アウトソーシングを行うことで何を実現したいのか、
戦略コンセプトが明確になっていない状況でアウトソーシングを進めていくと目標を見誤ってしまう。
そうなると発注サイドも受注サイドもお互いがよい結果とならないのである。
そのため物流戦略を決定する際にはパートナー企業との意見交換をしながら
自社で方向設定をする必要があるのである。

■物流の戦略コンセプトを明確にしておかなければゴールが見えない

物流戦略の例として、
「多品種少量納品を実現することによって、顧客満足度を向上させる」
「全国即日出荷体制の構築」などがある。

しかしこれを実現した際に、
「物流コスト比率は同じだがコスト額が増加した、だから戦略として失敗だった」
という判断される場合がある。

しかしながら物流戦略としてサービスレベルを向上させ、
売り上げが上がった状態で物流コスト比率は同じなのだから、
目標は達成したと判断してもよいと考えられるのだが、
コスト額が上がるとその部分のみを追求される節がある。

定性的な目標と併せて、定量的に追及すべき項目と数値を決定しておくことが
ゴールがぶれないための方法である。

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廣田 幹浩
株式会社船井総合研究所 シニア経営コンサルタント
経営者・幹部様向け/物流コスト削減・業務改善・ロジスティクス
2006年大手物流会社から船井総合研究所へ入社、ロジスティクスグループへ配属。主に卸売業・小売業の物流効率化を得意とし、物流コスト削減コンサルティングはもちろんのこと、企業が拡大していくために生じる物流の壁を取り除き、「売上を上げるための物流体制」を構築することをもっとも得意とする。特にアパレル業の物流体制強化を得意とする。物流会社出身であることを最大限に活かした、戦略・戦術・戦闘レベル全ての段階のコンサルティングをこなす内容にはクライアントから大きな評価を得ている。物流分野においては、20業種以上の実績をもつ。