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ドイツから学ぶ 【3】

ドイツの食事といえば、ソーセージ、ザワークラフト、ホワイトアスパラ。そして忘れてはならないのが、ビールである。

さて、ドイツでは 厳格な基準により、麦芽、ホップ、水以外のものが入っているものは、習慣として、ビールとは認められていない。
以下のように、ドイツのビールの品質へのこだわりは、ドイツの長い歴史の中で、ずっと維持されてきた。

■1165年、アウクスブルクで、低品質のビールを醸造した醸造所に、罰金。
■1300年、ニュルンベルクでビールを大麦以外の穀物で醸造してはならないという条例
■1487年、アブブレヒト4世はミュンヘンの醸造業者に対して、ビールの原料は大麦、ホップ、水だけを使い、別のものを混ぜてはいけないとの醸造指令。さらにビールの統一価格を規定
■1516年、ビール純粋令で、上記を改めて規定。違反した醸造所はすべてのビールを没収。
■1993年、ドイツ政府により改めてビール純粋令を酒税法として法制化

1993年の酒税法では、砂糖の使用が一部認められたが、ミュンヘンがあるバイエルンエリアでは、未だに1516年のビール純粋令を指針として、一切砂糖を使用していない。

このように、何世紀にもわたって、大麦、ポップ、水だけで、様々な味を出すという伝統技術が、ミュンヘンのそれぞれの醸造所毎に培われてきた。

中には、670年以上もずっと続いている醸造所もあり、ミュンヘンのビールの幅広く、そして深い味わいの裏には、こういった何世紀にもわたって「たった一つの味」を徹底的に磨き上げてきたという歴史がある。

そして、その「たった一つの味」がブランドとなって、世界中で根強いファンを抱えている。ドイツのビール工場にとって、重要なことは、ファンの数が多いことではない。父がそのビールのファンで、その子供もそのビールのファンとなる。そうやって、自分達の品質へのこだわり、味へのこだわりを理解してくれるファンの魂が、少なくても着実に受け継がれていくことである。

ドイツの企業がなぜ世界市場で強いのか。それは、「たった一つの製品、たった一つの技術を徹底的に追求」し、「あらゆる点で細部までこだわり、日々改善を行い」、マスマーケティングではなく、自分達の技術を理解してくれる「ファンである顧客を、地道に育てていること」、に起因していると思われる。

ドイツには、100年以上の歴史をもつ企業が少なくない。しかし、100年以上の歴史を持つ企業が、世界で最も多いのは、日本である。日本企業には、ドイツ企業と同等あるいはそれ以上の技術がある。日本企業とドイツ企業の違いは、大陸の中の厳しい競争にさらされてきたか、それとも島国の中で保護されてきたかの違いだけであり、それが、わずかな考え方の違いにつながり、中小企業の世界での競争力の違いにつながっているものと思われる。

今、日本企業は、アジア新興国企業との激しい価格競争にさらされはじめている。すでに、そういった競争の中を生き残ってきたドイツ企業の取り組み方を知ることで、日本企業の取り組むべきことが、明確になると言える。

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