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ドイツから学ぶ 【2】

ドイツ企業には、日本企業とは異なる様々な特徴がある。

まず、ドイツには、卸売の文化があまりない。もともとはギルドと職種別の組合制度があり、当該制度においては、問屋制がひかれていたが、ギルドの解体とともに、問屋がなくなり、今、ドイツには商社はほとんど存在せず、メーカーによるダイレクトマーケティングが主体となっている。

また、ドイツ企業は自社のデザインを重視する。デザインの定義は、遠くから見ても、自社の製品だとわかること。品質は使ってみないと分からないが、デザインは見れば一目瞭然分。これはメーカーに限らない。例えばDHL。世界中どこでも、DHLのスタッフは、ユニフォームを見るとすぐに分かる。中型高級セダンで有名なAUDI、BMWにしても、遠くから見てもすぐに、AUDIやBMWとわかるデザインで統一されている。ドイツ企業は、自社ブランドを表現するデザインの統一性に徹底的にこだわるという特徴がある。

ブランドとデザインへのこだわりは、細部へのこだわりに直結しており、ドイツには、たった一つの製品の細部まで徹底的にこだわり、追求している企業が多い。他社が見落としているような視点にもこだわった研究開発を継続している企業が多く、例えば、洗浄器の握り手であるとか、システムキッチンの開け閉めのドアの計上であるとか、そういった商品の機能の中心でない細部に対しても、継続的に改善活動を行っている。こういった細部に徹底的にこだわっている企業は、一般に、研究開発投資の金額が大きく、かつ製品の収益率も高いという傾向がある。

企業の地方分散もドイツ企業の特徴である。ドイツは日本でいう東京のような大都市一極集中型ではなく、それぞれの都市に機能が分散しており、それに応じて企業も地方に分散している。そして、ドイツでは大企業に就職することは決して誇りではなく、大企業と中小企業はまったく同格に考えられているため、ドイツでは、地元企業に就職することが最優先であり、多くの優秀な人材が地方の中小企業に就職している。

また、教育においても、日本では入学試験が重要だが、ドイツでは卒業試験が重要であり、卒業試験の成績で、将来の進路が決まる事が多い。良い成績を挙げて、高等教育を受けて、地元の中小企業に就職し、マイスターの資格を取り、地元で独立するというのが、ドイツでの一つの成功のルートである。

このようなドイツ企業の特徴から、ドイツの中小企業が大企業に迎合することなく、主体的に高いプレゼンスを発揮している理由をかんがみることができる。