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海外進出の戦略を見誤らないために

久しぶりの寄稿になります。海外関連のプロジェクトを担当しています中野好純が担当させていただきます。

おかげさまで海外コンサルティングチームを立ち上げ1年近くやっておりますが、国内市場の低迷と海外、特に東アジア、中国の期待感で相談案件はかなり増えてきました。

東アジアや中国などに進出されている企業のなかには、かなり以前から周到な準備をされている企業も多いのですが、金融危機のあと真剣に考え出した本年が、「海外進出元年」になっている会社も多いのが実情です。
実際に海外進出を考えられている経営者の方と、今年だけで50人以上お話させていただいておりますが、海外進出を考えるうえでの基本的な知識がまだ不足しているケースが非常に気になりました。

海外進出でうまくいかないケースは大きくわけて、2種類あります。まずひとつめは必要以上に進出リスクを懸念しすぎて、具体的な検討が進まず、つまり何もせずに時間だけがたったケースです。このケースでは当然ながらリスクは伴いません。検討に要した時間がリスクといえばリスクですが、具体的な検討をする前に不安が大きくなってやめたのが実情でしょう。

このような会社は海外進出をしても、多分想定外のトラブルに巻き込まれたりして、早期に撤退の判断をしてしまう可能性が高いとおもいますので、私はあえて海外進出を強く勧めないようにしております。国内で収益を守る戦略を取るほうが、会社の企業風土にあっていると思うからです。

もうひとつのうまくいけないケースは、全く逆です。リスク予測をせずに、その都度対応することで、想定外のトラブルに巻き込まれ、戦略は正しいのに戦闘ができないケースです。日本企業で、中国で苦戦されているケースのほとんどはこのパターンだとわかりました。

このケースの根幹は現地法人と日本の経営陣とのコミュニケーション不足から、意思決定が間違ったり、タイミングを逃したりしていることにあると思います。そもそもの問題は日本の経営陣が海外(特に相談が多いのは中国ですが)のマーケット事情をほとんど把握していないことにあると確信しております
話は変わりますが、船井総研はグローバル規模のコンサルティングのネットワークにはいっていて、世界中のクライアントに有料で日本の業界ごとのマーケットの実情を情報発信し続けております。

当然、中国にも業種専門コンサルタントやスペシャリストがいて同様の情報発信を行っているわけです。私が担当するプロジェクトで、先日この中国のコンサルタントや業界スペシャリストから当該案件に関する助言をいただきましたが、非常にディープな情報まで教えてくれて、私のクライアントはわずか3時間で中国でのビジネス展開の肝を掴みました。

私も全行程同席していましたので、現地でのビジネス展開の肝をこんなに簡単に掴むことができるのかと非常に感心してしまいました。今後、はじめてお付き合いするクライアントには、この進出予定エリアのビジネス概況レビューからコンサルティングをはじめようと思っています。

このようにマーケット情報がある程度正確に把握できて、事業を拡大する肝となる要素が早期にわかれば、戦略面での間違った判断もないし、戦術面でリスクの高い選択をすることもなく、何より日本の経営層と現地法人が同じ知識のフレームにたって密度の高いコミュニケーションが実現できるのです。

船井総研としては、目下相談の多い製造業やサービス業に対して戦略の意思決定を間違えないようなお手伝いを心がけていきたいと思っています