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アジアにおける今後の人材活用

ここ最近、日本国内の景況感が良くなってきていると同時に、深刻な人手不足に各企業が陥っています。飲食チェーンが人手不足のために大量の店舗閉鎖に陥ったり、コンビニが人材不足のために24時間営業ができなくなってきており、営業時間を短縮する動きがでてきています。

もっと深刻なのは建築業です。資材費の高騰に加えて、人手不足のための人件費も高騰し、いくつもの建築計画が中止、見直しという状況となってしまっています。
それによって、現在の景況感の良さにブレーキがかかる懸念が非常の大きくなってきています。

そのような中で人口減少になっている日本においては「外国人(留学生・技能実習生など)の即戦力化」が大きなテーマとなっています。
「外国人技能実習制度」は本来は開発途上国等の経済発展・産業振興の担い手となる人材の育成を行うために、先進国の進んだ技能・技術・知識を修得させるというものですが、それに加えて、日本企業の貴重な戦略となりつつあります。その対象業種も従来は製造業などの一部の業種に限られていましたが、その対象範囲も広がり、建築業、介護なども対象となり、期間も3年から5年へのなり、また、従来は技能実習を終了して帰国した人の再入国は認められませんでしたが、それもできるような制度が整いつつあります。

8月上旬にベトナムで技能実習生を派遣する前の日本語教育をする学校を数校、訪れましたが、日本で技術を身につけたいという人たちの意識の高さ、志の高さに驚かされました。技能実習で日本に行く3年間で技術を身につけ、当然、給料ももらえますので、その給料をほとんど使わず、貯金し、3年で200~300万円を貯めて、ベトナムに帰国します。300万円は日本の感覚では1,000万円程度のイメージでしょう。
そのような人材が日本にいるわずか3年間~5年間の間に大きな戦力となってきています。

また、私の知人の日本人でベトナムでオフショア開発をしている会社の社長に話を聞くと、ベトナムで最高峰の大学のベトナム国立大学、ハノイ工科大学を卒業した中の更に上位1%の学生が現地で取れるとのことでした。そこの会社はベトナムの現地法人ですが、日本企業並みか、それ以上の給料を払っています。

そこの会社の社長曰く、ベトナムに進出した理由は、コストが安いからではなく、日本で取れないようなトップクラスの大学の更に上位1%の学生が獲得できるからということでした。これまでのアジア進出をしている企業の発想とは全く違います。そこの会社は進出わずか2年で150人の従業員を抱え、日本企業からのオフショア開発の依頼が引きを切らず、日本よりも高い価格で仕事を受注しています。

これからのアジア進出はコスト面というだけでなく、優秀な人材の確保という側面で考えていく必要があります。

宇都宮 勉
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/業績のあがる調査のポイント・海外成功法
これまでに、300件を超えるアミューズメント施設(ゲームセンター、カラオケ、複合カフェ、ボウリング場、複合アミューズメント施設など)の開発・活性化に携わる。大手チェーンから単独店舗まで幅広いクライアントに対して、新業態開発及び新店舗開発から社内体制強化、従業員教育までオールラウンドに携わる。 また、海外進出の支援から進出後の業績アップまで、特にアジア地域での活性化ノウハウは高く評価されている。進出前の視察セミナーでは、地元の企業・顧客のリアルな声が聞けると好評。