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現地市場のレベルにあわせる

中国市場でドイツのメーカーが成功しているという話を良く耳にする。

当初中国政府が自国の自動車産業振興のために日本のメーカーに声をかけたところ、
日本のメーカーが断り、
その結果、最初に参入することになったフォルックスワーゲンが中国市場で圧倒的なシェアを保有することになったというのは、有名な話である。

ドイツの自動車メーカーだけでなく、自動車メーカーに部品を供給しているドイツの自動車部品メーカーや、
そういったメーカーに機械や設備を納入しているドイツメーカーも、多数中国市場で成功をしている。

上海にはドイツ資本の企業が約4000社あるとのこと。
4500社あるといわれている日本企業とくらべても決して少なくない。
こういったドイツ資本のネットワークだけでも、大きな市場である。

しかし、ドイツメーカーが成功しているのは、そういったドイツ資本のメーカーへの販売だけではない。
中国資本の自動車関連メーカーを訪問すると、ドイツ製の設備が多数使用されていることに驚く。
日本でも聞いたことがあるような有名ブランドの製品もあれば、聞いたことがないメーカーもある。

なぜ、ドイツメーカーが中国資本にこれほどまでに受け入れられているのだろうか?

その理由の一つとして、販路が挙げられる。
日本企業は、中国市場に販売するための販路として、香港企業や香港企業を代理店として選定することが多い。

しかし、ドイツ資本の企業の場合は、まず、現地に販売拠点をもうけ、
その販売拠点の中国人マネージャーに任せているケースが多く、
中国企業を代理店に任命して現地資本向けに販売しているケースが多い。

日本企業の代理店は、香港・台湾資本、ドイツ企業の代理店は中国資本という大きな流れが出来上がっている。
当然、中国資本向けに強い販路を持っているのは、香港や台湾資本ではなく、中国資本の代理店である。

早くから中国資本向けの取り組みを開始していたドイツ資本の企業は、中国資本の企業のレベルを知っている。
その結果、ドイツ企業の多くが、中国市場への取り組みにあたって、
中国資本に受け入れられるような製品ラインナップで取り組んでいる。

日本企業が、現地の市場を知ることなく、
日本で販売している製品をそのまま香港や台湾の代理店に任せて販売している間に、
ドイツ企業は、現地で求められている製品のレベルを知り、そのレベルに応じた製品投入をしてきたのである。

インド市場でのスズキ、インドネシア市場でのトヨタ、ダイハツなど、市場が変われば逆のケースも多数存在している。
一般的に、早くから現地に拠点を設け、現地市場向けに取り組み、圧倒的なシェアを保有している企業は、
現地市場向け施策でも他社をリードしていると言える。

拠点を設ければ、その市場のレベルを知ることができ、その市場のレベルを知れば、
その市場に受け入れられる製品を投入することができ、
そしてひとたびその市場に入り込めば、後発の競合よりも圧倒的に有利な状況に立つことができる。

対象市場にいかにはやく取り組み、対象市場のレベルを知り、対象市場のレベルにあう製品を投入することができるかどうか?
これが、海外市場への取り組みにあたって一つの成功のセオリーであると言える。
そして、アジア新興国には、まだまだ空白のマーケットはたくさん残っている。

屋外看板市場、子供服、小型で高機能な機械など、アジアならではの市場で、
いち早く空白のマーケットを見つけ出し、参入して、
今も高いシェアを保有している日本企業はたくさんある。
貴社にとって、どのような空白マーケットへの取り組みが考えられるだろうか?